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農地の再生可能エネルギー利用拡大に向けた包括的な議論を

EnergyShift(エナジーシフト)
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  • 株式会社レノバ エグゼクティブ アドバイザー 兼 バイオマス事業本部 燃料調達部長

    「農地の再生可能エネルギー利用拡大に向けた」と言う部分についてですが、何も太陽光発電パネルを敷くことだけではなくて、もっと農地として活用する方法もあると思います。それは耕作放棄地に早生樹種の木を植林することです。それを3~5年で伐採して、バイオマス燃料としてバイオマス発電所で使うのです。バイオマスも再生可能エネルギーの一つです。

    この考えかたは2020年7月に農林水産省と経済産業省とが合同で立ち上げた「林業・木質バイオマス発電の成長産業化に向けた研究会」で議論されました。日本国内には後継者がいないなど様々な理由で耕作が放棄された農地がたくさんあります。散在というか点在しています。これらはもともと農地ですから山林と異なり、土地はフラットで傾斜はあまりありません。周辺の道路へのアクセスもよいです。日照や降雨も適切にあります。つまり伐期3~5年の早生樹種の植林にはうってつけの土地なのです。

    そしてこうした植林は伐採後に再植林をする必要はありません。伐採後は切り株付近から新しい芽が出てきますので、そのまま育てればよく、再植林の手間とコストは掛かりません。まるで農作物のように短期間で繰り返し収穫が可能になります。

    バイオマス発電の燃料について言えば、日本は国土の65%以上が森林でおおわれ、北欧諸国と肩を並べるほど森林資源が豊富にあります。でも残念なことに植林されている木は杉やヒノキなど価値の高い木です。また山奥深くの急峻な土地に植えられているものが多いので、伐採や搬出、輸送にコストがかかります。ですから原木をそのままバイオマス燃料として使うのはもったいないです。現在は間伐材や製材の端材など、いわゆる未利用森林資源と端材が、バイオマス用途に仕向けられています。

    バイオマス発電は今後日本の再生可能エネルギーを支える重要な役割を担います。国内のバイオマスは数量が不足するので、現在は多くが海外資源に頼っています。今後少しずつ国内バイオマスを増やしていくためには、こうした「耕作放棄地への早生樹種エネルギー植林」が鍵となると思います。

    日本の林業と農業は再生可能エネルギーとのかかわり合いで、サステナブルな産業になって欲しいです!


注目のコメント

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    国際環境経済研究所 理事・主席研究員

    良記事です。
    再エネは手段であって目的ではありません。そのあたりを混同した議論をする方がとても多い。
    現場で地域に貢献する再エネを実践してこられた馬上さんだからこそ、「再エネ増やすには」しか考えない議論には警鐘を鳴らしたかったのだろうと思います。
    一読推奨します。


  • 岡山商科大学附属高校総合学科工業系列工業技術コース 実習教諭

    原価償却費も入れるんですよね。


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