インド、大気汚染で年170万人死亡 コロナ重なり懸念
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インドの大気汚染は、車の排気ガス、火力発電所、建築現場の粉塵、廃棄物の屋外焼却、ディワリの花火、農家の野焼きが主な原因とされている中で、ディワリの花火と農家の野焼きが毎年11月ぐらいに集中して行われるためにこの時期の大気汚染が目立って深刻になります。
とはいえ、多くの自治体で農家の野焼きは禁止されつつありますし、大気汚染防止のためにディワリの花火を禁止する自治体もあります。場所にもよりますが、通年では、建築現場の粉塵や廃棄物の屋外焼却によるダメージが大きいのではないか、という見方もあります。
本記事は2019年のデータです。2020年は新型コロナウイルスにより経済活動が落ち着き一次的に大気汚染が解消された、ディワリも控えめになっていたと聞きますが、これがデータとしてどのように現れてくるかが気になるところです。
一方で経済活動やお祭りの停滞・停止は、根本的な解決になりません。
かつて日本も工業団地による大気汚染に悩まされてきたわけですが、法規制と技術力によって克服してきた経験をもちます。これらのナレッジを国際協力的にインドに提供する動きがあるうえに、実際にインドでは優れた大気汚染抑制技術やモニタリングに対するニーズがあるということで、日本企業の参入も期待されているところです。
しかし、日本にできることは手を差し伸べることだけ。結局はインドの政府・事業者が、大気汚染が健康被害とこれに伴う不経済を生み出している事実をしっかりと認識したうえで、対策に本気で取り組むかどうかにかかっているのです。皮肉にもコロナによる活動停滞によりインドで青空が見られたことが8月に報道されていた。今年は大気汚染が減ったとしてもコロナが襲いかかっているが、今後は可能であればグリーンリカバリーを期待したい。
https://globe.asahi.com/article/13609035イタリアでは大気汚染の度合いが新型コロナ感染症の重症化に関連していることが示唆されるという報告もありました。ロックダウンやコロナに伴う経済停滞で一時的に空気が改善されても根本的な解決にはなりません。