WHOも称賛する台湾流コロナ対策 経済も守った防御法
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台湾が効果的にコロナウイルスを封じ込めることができたのは、政府の強い指導力があったからでしょう。必要と考える措置を躊躇なくどんどん進めたのですから。伝統的安全保障の分野と同様、「初動全力」で目標を絞れば、効果が期待できます。台湾は、全力でコロナウイルスの侵入阻止と入ってしまったものの押さえ込みに取り組んだのです。
また、台湾には「里」という行政単位があり、都市部の里は、規模的に日本の町内会に近いのですが、中国の「社区」に似たものです。里は、日本統治時代から権威主義的政治体制であった頃に作られた国民を管理するための構造ですが、その名残があり、こうした権威主義的構造が台湾のコロナウイルス封じ込めの成功に寄与したという中国の専門家もいます。(誤解がないように言うと、現在の台湾は民主主義政治体制です)
一方で、民主主義的であればあるほど、種々の配慮が増えます。全力でコロナウイルス封じ込めるためには強制力も必要ですが、それも難しいでしょう。中国などは、これを民主主義国家の脆弱性の一つと捉えるかもしれません。権威主義国家は効果的に危機を抑え込む可能性が高いのですが、それは必ずしも国民の意図や幸せに基づくものではないかもしれません。
一方の民主主義国家の効率は必ずしも良くありません。民主主義国家の政策は、政府だけに任せているのではないのです。力で抑え込む政治ではなく、国民一人一人が考え、政府に影響力を及ぼす民主主義の方が人々が幸せになれると考えるからこそ民主主義国家が増えています。民主主義体制を守るためにも、コロナウイルス等の危機に対処するために、国民一人一人のリテラシーや自制心といったものが求められると思います。隔離生活中、ホテルの部屋から8秒出ただけで罰金35万円とかなかなかインパクトある出来事もあったりします。
百貨店に行くと人の多さにビックリするけど、台湾に住む日本人(自分)と比べても台湾人各々の意識は総じて高い印象です。