【土田陽介】EUの盟主「ドイツ・フランス」の本音と思惑
NewsPicks編集部
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2020年の世界は新型コロナウイルスの感染拡大に終始しましたが、最もティピカルだった地域はヨーロッパだと言えるでしょう。年末にかけても、感染力が強い新型コロナウイルスの変異種が猛威を振るっているようです。英国の首都ロンドンは再度の都市封鎖となり、フランスのマクロン大統領も感染しました。
さてそのようなヨーロッパですが、2021年を展望するにあたり、政治的にはドイツとフランスの二大国の政治動向に注目が集まります。ドイツでは秋に予定されている総選挙を見据えて、年明けからポスト・メルケルを巡る駆け引きが繰り広げられそうです。さらに年後半には、翌2022年の大統領選を見据えた動きがフランスで徐々に活発化すると予想されます。
その他にも英国との将来関係などが気になるところですが、いずれの動向も新型コロナウイルスの感染状況に大きく左右されそうです。そのあたりをまとめてみましたので、御一読頂ければと存じます。コロナ禍でもEUはなかなか一枚岩にはなれませんが、国内状況に整理をつけた上で、国ごとに異なる利害を調整していかなければならないという構造的な難しさに起因していそうです。
ついにメルケルの時代が終わりつつある。こう言った状況の中、フランスでル・ペンなどの保守派が当選した場合、ドミノ式にEUが崩壊することが現実的になってくる。シェンゲン協定による自由移動などの恩恵も多い一方で、なんとなく続けてきた側面も多いEU。イギリスが抜けたのは先見の明であると言われる日が来るのかもしれない。