【松田弘貴】混乱の後、シリコンバレーに生まれる「新たな芽」
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2020年はシリコンバレーにとっても激動の年でした。コロナは社会、ビジネス含め様々な領域に多くの影響を与えましたが、新しいイノベーションの追い風になっている状況もあります。
記事の中にもありますが、VCの投資先へのコロナの影響は、「50%以上は追い風もしくは無風」という調査もあります。
一方ですべてのVCやスタートアップがこの状況を享受できているわけではありません。圧倒的な成績を収めるごく少数のVC、スタートアップとそれ以外という二極構造が来年以降明確になるでしょう。
シリコンバレーから他地域に移動している企業、起業家も少なくなく、シリコンバレーの立ち位置も変化していくことは間違いないでしょう。しかし「シリコンバレー的なマインドセット」や「インフラ」は残り続けます。シリコンバレーとそれ以外の地域という構図ではなく、シリコンバレーはが他の地域との緩やかなハブになり、様々なイノベーション・エコシステムと人・サービス・インフラ(投資含む)の面で緩やかに繋がっていくような構図がより明確になっていくのではないでしょうか。世界のFinTech投資(100万ドル以上)でみると、2020年9月までの投資件数では17.1%のマイナス。金額でも22.4%のマイナスとなっています。8月までは低迷していましたが、9月以降投資額は急上昇しています。IPO前の大型投資が多い。
スタートアップへの投資は特定の分野に限られます。多くの資金が集まっているのは、BaaSやBNPL、B2B決済です。なぜかBがつきますが、それぞれBanking as a Service、Buy Now, Pay Later、Business to Businessということで、内容は全く異なります。日本以上にコロナ被害が深刻なアメリカでは、シリコンバレーやサンフランシスコから人が退避する動きが広まっています。しかし、現地のVCに所属する松田さんは、「シリコンバレーはイノベーションを起こし続ける」と断言します。その理由とか。現場の最前線が伝わってくるレポートです。