東京 新型コロナ 736人感染確認 1日の感染確認で2番目に多く
コメント
注目のコメント
入院者数が2134人と最多を更新。病床数は3000とされていますが、スタッフの数が追い付いているか心配です。関東各地の知事や市長らから不要不急の外出控える呼びかけが出ています。東京都としてもう一段強い行動を抑えるメッセージが出せるか、都庁内では週末も協議が行われているようです。
昨日も指摘しましたが、注目すべきは、陽性率が8.4% (新規陽性判定数736人、2日前検査実施件数8727件から概算)に高まったように表面的には「見える」点です。
中国や他のアジア諸国の動向、国内の重症者数と稼働率に鑑みて、そろそろ来年の経済回復に向けた議論に舵を切っていくべきタイミングですが、このデータでは歪み過ぎていて議論のスタート地点にも立てません…
このデータ抽出方法だと今後も陽性判定者数と陽性率は上がり続けることが想定されるので、右往左往することのないようにしたいものです。
(再掲)
これは、東京都のデータが既に「使えない」壊れた統計データになってしまっている可能性を示唆しており、この場合は、今後の同様の報道発表が全て意味をなさなくなってしまいます。
杞憂であれば良いのですが、具体的には、東京都のデータ取得に際して、以下2点、致命的な欠陥が含まれており、データがインフレしている懸念があります。
1. 都外在住者の陽性判定が東京都の陽性判定者数に計上されている
唾液検査の普及で郵送検査も容易になりましたが、自主的な検査のため、医療機関が充実している都内に送られる(つまり東京都の保健所に報告される)ことが多いです。あるクリニックでは5万件を超える申し込みのうち6割以上は都外居住者であった、としており、これらが東京都の陽性判定者数押し上げ(他府県は押し下げ)しています。
2. 検査数の母数に歪み
民間の格安PCR普及で検査数は激増していますが、医療機関ではないため、保健所に報告するルールがなく東京都の発表する陽性判定数には直ちにはカウントされません。
つまり、
・民間PCRで陰性→都の母数にカウントされず
・民間PCRで陽性→保健所に報告→都の母数にカウントされる→濃厚接触者への検査で更に陽性率が高まる
という歪みが生じます。
上記によって、新規陽性判定数や陽性率のデータ根拠が当てにできない状態なので、遅行指標ではありますが、現時点では入院者数(病床数)、重症者数(病床数)を基軸に政策判断をするしかないと思います。
個々人のレベルでは、データを冷静にチェックして慌てずに対応したい。東京都においては、モニタリングデータの根拠が観察途中で変わってしまうと全く役に立たず混乱を招くので、算定データの前提について丁寧に説明責任を果たして欲しいです。土曜日としても最多ですので、1週間移動平均も続伸してカーブは上昇を続けています。東京都による飲食店などへの時短要請からちょうど3週間になりますが、拡大を抑える効果はうかがえません。