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昨日、京都は立命館のキャンパスで、興味深い記者会見が開かれました。教育テックカンパニー、アタマプラスとともに、新しい「大学入試」をつくる実証実験を始める、というものです。

アタマプラスについては、1年半前に注目し、特集したスタートアップ。
https://newspicks.com/news/3885569

代表の稲田さんに、その舞台裏と狙いをNewsPicksが独占インタビューしました。
ペーパーテスト一発入試だけでは、受験生のことはわからない、それはそうです。ではどうすればいいのか、外国の大学も参考にしながら、日本の大学はこれまで20年間くらい試行錯誤してきましたが、まだ答えは出ません。
 AO入試というのも増えましたが、アメリカ式の、書類審査でボランティア経験や部活活動を評価して、親の寄付金などもモノを言う、というような、親が金持ちなほど大学へ行ける、という仕組みがいいともいえません。
 面接はどうかというと、面接で舌が回ったからといって、大学の授業で優秀かというと、全然そうではない例もいくらでもあります。
 結局、1人の人間のことは簡単にはわからない、というあたりまえのことです。
 立命館大学は、「政策科学セミナー方式」という入試方法もとられています。ある課題について、まず受験生に講義を受けてもらい、その後、解決方法を立案してもらって、それを採点する、というやり方です。単なる面接よりも、大学の授業への適性を計るうえでは、有効なやり方だと思います。
 この記事で出てくる入試についての考え方は、学習の「習熟度」あるいは「到達度」といわれるものが、カギになるコンセプトでしょう。現在の教育行政では、高校までの授業でも大学の授業でも、一定の「習熟」「到達」が必要であるとされていて、それが単位・卒業の用件となります。習熟の度合いを計測するのは簡単ではありませんが、多くはテストやレポートを使います。
 この記事で出されている案は、学生の学習をオンライン上で常に記録すれば、習熟度合いを正確に数値化できる、ということでしょう。そうかもしれません。あるいは、見逃されるものが多くあるかもしれません。厳格に評価されるようになり、お情けで単位を出すようなことはできなくなるでしょう。
 マイナンバーカードに、学生の学習を常に記録し続けて、大学や企業が人材評価に利用できるようにする、という政府案もあります。基本的には、中国政府の教育・人材管理行政と非常に近いです。日本式の「デジタル化」を追求すると、中国式に非常に近くなるのでしょう。
教育は国家百年の計と申します。

これまでのシステムの中でもいいものはちゃんと評価して残し、改善できる点はきちんと考えていくというのが大事だと思います。

なにを当たり前のことを、とお感じの方もいらっしゃると思います。教育はその子の人生がかかっている重要なものなので慎重にならざるを得ないのは理解しますが、逆に極端な事なかれ主義や平等主義に足を引っ張られていないか?と思うこともあります。
今必要とされている「基礎学力」と「社会を
生きる力」とは何か?

富国強兵のため、経済発展のためにデザインされた教育。構造的に変化が遅く時代の進化についてきていないのは明らか。今経済発展のためにデザインしなおしても今の教育要領とは違うものになりそう。

ただそれ以前に、経済発展至上主義そのものが疑問視され、より長期的な価値を尊重し、創造できる教育が必要とされている。それは公益を重んじるSDGsだったり、より広い豊かさを感じれるwell beingになれる教育だったりする。誰もが自分の子供に、大人になったときには身体的、金銭的、精神的、社会的豊かさをバランス良く持っててほしいと思う。

これからの教育の進化は、これらの長期的な価値を教えるために、何を伝えるべきか(コンテンツ)、知識のインプットだけでなく留学や旅行を含めた経験やtwitterを書くなどの表現やアウトプットも含めること(フォーマット)、何より自ら学びたくなるようにすること(モチベーションとpersonalization)が肝になってきそう。

ビジネスとして成り立たせる難しさはあるものの、人類にとってあまりに重要な課題です。
暗記力では世間を渡っていけません。理解力や創造力を育てる教育、何より環境適応力をつける教育が必要ではないでしょうか。
大学入試からオンライン教育の問題点まで豊富、かつこれからの教育の在り方を考えさせられる内容です。

学びが個別化・最適化されれば、専門分野を学ぶ際の適性も見えてきます。適性から離れている場合には、それを補うのか、別の道を選ぶのかを選択することもできます。偏差値と雰囲気で決まっていた進路選択が主体的な選択に変わるので教育効果も高まることが期待できます。

高校までの教育は既存の大学入試に最適化されているので、大学入試が変わると教育全体も変わらざるを得なくなります。

大学入試が変わる中で、大学の出口となる産業界は大丈夫か?我々も試されます。
企業の新卒採用でSPIのみで採用判断している例は、ほぼ皆無だと思います。面接や本人の志望理由書などで、人物全体を把握しようとするのはごく自然なことです。

一方で大学の一般入試は知識のみの評価です。そしてその形が社会的にはスタンダードだと見られており、面接や志望理由を課すAO入試の割合が高まることには、眉をひそめる人も多くいます。それはAO入試をはじめとする総合型選抜の形が充分に確立していないということでもあると思います。

アタマプラスが入試に踏み込むことで、全く違う角度から入試が変わってくるようになると、高校での教育も遠慮なく振り切っていける可能性が見えてきます。この動き、とても期待しています。

そしてアタマプラス、塾に限らず学校でも導入できるようになってほしいなと思っています。
この連載について
独自の感性と能力で、他人とは一線を画したキャリアを形成するトップランナーたち。混沌とする2020年代を、どのように生きようとしているのか。彼らの「人生戦略」に迫る。