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学生のとき、政治学研究会の講演で宮台先生のお話を聞きました。
あのときも舌鋒鋭く、新しかったけど、20年経っても新しい発見があります。
この話で『エリジウム』が出てくるのもさすが。
先生の映画評もいつも拝読してます!
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苦行とLSDは果たして同じか? 違うよ。長い苦行には記憶が付き物で、記憶に裏打ちされた実感が伴う。脳内物質のコントロールに記憶は関係ない。僕らは果たして、記憶と無関係に幸せになって良いのか。これは人倫上の本当の大問題です。
僕は、幸せは幸せでも、「多幸感」と「幸福」を区別します。ケミカルとサイバーによる脳内物質の操縦が与える「多幸感」と、記憶と向き合いながら初めて体験できる「幸福」とは、違います。
私はさっぱりわからないので、クズのままでいいです。
シビックテックは、身近なところから、テクノロジーを使って未来を切り開いていく活動。6月に行われたユヴァル・ノア・ハラリとオードリー・タンの対談が象徴していますが、システムにハックされるのではなく、システムを(建設的に)ハックする運動です。「手を動かそう」という言葉によく出会います。Code for Japanは2013年に設立され、今年はSlack上の参加者が500人から5000人に増えました。
もう一つは、高校生プロジェクトの全国大会であるマイプロ。評価基準がこだわっていて、課題分析や解決法の出来よりは、「マイ」感や行動を重視しており、評価員としてはじめてお手伝いしたときには、その熱量に圧倒されました。2013年に12プロジェクト、18人の参加者から始まり、今年の参加者は13,600人です。
3.11の震災以降、ある人たちがシステムからUnpluggedされ、こうしたうねりが強くなった。短期的には、目に見える形でしくみは変わらなかったけれど、小さな活動が、フラクタルに大きなシステムが変わることにつながった。将来から振り返ると、そう総括されることを期待しています。宮台さんの「加速主義」よりは、おだやかな革命というイメージを持っています。
現代は、人類の技術を導いた「近道をするゲノム」と社会を導いた「孤独を嫌うゲノム」が、技術の発展によって必然的に両者の乖離を招いているという指摘には納得でした。この2つの軸でものごとを捉えると高い視座で考えられそうに思いました。