【プロ解説】SaaS企業の「最適KPI」を徹底的に考えてみた
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注目のコメント
LTVという概念について少し深掘りしてお伝えすると、SaaSでは、LTVを「売上総利益/解約率」で求めます。
解約率は継続率の逆数ですから、つまり、将来的な利益の総和によってLTVが求められます。
ただ、このLTVの計算はあくまで現在時点の算出であり、今は解約率が低くても、何らかの要因で急速に悪化した場合にCACを下回ってしまう可能性もあると思います。
Chatworkなどのチャットサービスは開示資料内でも月次で0.4%と非常に低い解約率のためLTVは非常に高いですが、例えばMicrosoftがteamsを無料開放するという戦略を取ってくるなど競争環境に変化があれば、継続的に低い解約率を維持できるかは分かりません。(あくまで例えばです)
ですので、「解約率の質」という観点もLTVを考慮する上で重要だと考えます。継続利用率(解約率)の重要性。記事にもあるし、来年度からユーザベースの共同CEOになる下記の佐久間さんの2つのnoteも是非合わせてご覧頂きたい。
DCFモデルを作ったことがある方は分かると思うが、ターミナルバリューは成長率の影響を思いっきり受ける。記事のグラフや下記noteからも分かるように、成長率は解約率の影響を思いっきり受ける。
SaaSは「永遠のβ版」というコンセプト含めて顧客に価値を提供しながら共創して改善をしていくことが、とても大好き(佐久間さんの記事ばかりで恐縮だが、③)。一方で、世の中全体として立ち上がって数年のサービスが多い中で、顧客を広げていく中での新しいPMFや、SaaSが注目されてどんどん新しいサービスも登場する中で、その競争の中でこれまでの成長を継続・加速させることの難しさ(事業者は嫌というほど痛感しているが…)と、世の中の評価の乖離が大きくなってきているなぁとも感じる(④でコメントした点)。
①https://newspicks.com/news/3272701
②https://newspicks.com/news/3277565
③https://newspicks.com/news/3778315
④https://newspicks.com/news/5471181KPI解説記事の第三回です。今回は「いまどきのKPI」について。
SaaSビジネス、サブスクリプションモデルが流行っている今日この頃ですが、このビジネスのKPIでよく使われている継続利用率、LTV(ライフタイム・バリュー)について解説しています。