【超解説】脳は「機械」として捉えよ
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気鋭の脳科学者、奥山輝大・東京大学准教授に、研究の最前線を語っていただきました。
実は、脳科学に興味を持ったきっかけの一つは、数年前に聴いた奥山さんのレクチャーを聴いたことでした。今回、改めてお話を伺い、研究の面白さに再び引き込まれました。
脳を機械として捉え、「制御することで初めて理解できる」という考え方には、生物を「つくる」ことで理解するという合成生物学の考え方にどこか通ずると感じます。
以前、光で神経活動をコントロールする光遺伝学を開発したダイセロス博士にインタビューした時、彼は「脳の原理」を知りたいと話していました。「脳=機械」という前提で研究を進めれば、いつかその「原理」にたどり着けるのか、それとも、なお残るであろう未知の部分にこそ、脳の本質が宿るのか。
脳科学のこれからの10年が楽しみでなりません。そもそもAIって、人間の脳の仕組みを機械化したものですもんね。
インプット:感覚器官:センサー・IoT
↓神経:ネットワーク
プロセス:脳(思考):CPU
↓神経:ネットワーク
アウトプット:行動(発言、動作等):アクション(ロボット等)、表現(VR等)
これに加えて、「記憶」であるビッグデータと、「思考法」であるアルゴリズムが加わって、人間の脳の動きになると理解しています。
なので、脳を機械と捉える、は、にわとりたまごな感じで面白いですね。"海馬で記憶されるのは、「今日、どこで誰と話した、何を食べた」というような「エピソード記憶」です。こうした短期的な記憶は、だんだん大脳皮質に送られ、長期保存されることが分かっています。
夜、寝ているときに、海馬では記憶が高速再生されています。そのときに、大脳皮質のニューロンに記憶が定着していく。"
この寝ているときの記憶の再生が、夢だろうと言われてます。記憶力をアップしたいなら、寝る1時間前に情報をインプットして、短期記憶が失われる前に寝て、いっぱい夢を見ることをお勧めします。
また、夢は、浅いレム睡眠と深いノンレム睡眠の両方で見ているようですが、覚えているのはレム睡眠時のみ。覚えてなくても、実はみんな等しく夢を見ているのですね。
脳科学は、知れば知るほど、夢のある世界です。
今晩、脳にまつわる無料イベントをやるので、ご興味あれば。
https://exawizards.connpass.com/event/198838/