日立、海外の家電事業売却 トルコ大手に持ち分の6割
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日立の目指すべき方向性と整合性の高い売却であると思います。
日経ビジネスで日立と東芝に関して特集されており、この記事(https://business.nikkei.com/atcl/gen/19/00213/120300005/)が特に参考になるのですが、日立は社会課題の発見と、それに対する顧客との価値共創を事業の基盤にするという大きな変革がなされました。これはジワジワと長い時間を掛けて取り組んできたことです。
この記事の中で、そのベースになっているルマーダは、もはやIoTプラットフォームではない、ということを東原社長が明言しているのが印象的でした。また、東芝とももはやライバルという時代でもないと。むしろ、パートナーだと。
このように考えると、今後日立が手掛けるのは、あくまでも既存の事業で解決できる問題ではなく、むしろ、新たな課題の発見をいかに数多く行い、それを事業化していくか、という一連のプロセスであり、その観点から考えれば、この売却はAPIが繋がっていればいだけであって事業として持つ必要が大きくないと言えます。パートナーを増やしていくことが正しい道だと言えるからです。
彼らの変革の方向性と極めて合致するものであると言えると思います。売上約500億円を約300億円の評価額で売却できるのであれば、御の字だと思う。持ち分を持つのは、今後も技術なり商品供給契約があるのではないかと思う。
トルコArcelik、売上約6000億円、時価総額約4000億円ほどの企業。主に白物を扱っている。トルコというと、2017年に東芝のテレビ事業の売却候補としてVestelも出てきた(結局中国Hi-Senseへの売却にはなったが)。VestelはArcelikの半分ほどの規模。トルコの家電メーカー、アルチェリックは、トルコ最大の財閥、コチ・グループの一員です。ヨーロッパで3番目の大手家電メーカーです。
アルチェリックが強みを持つ主な市場は、トルコ、東欧ですが、近年はパキスタンに合弁会社を設立した他、インドやバングラデシュにも進出する姿勢を見せています。東南アジアでは、タイが主な製造拠点です。
日立の主な海外製造拠点は中国とタイですが、アルチェリックは、東南アジアの市場も視野に入れて、あくまで白物家電で勝負を続けると考えられます。