欧州中銀が追加緩和=資産購入策を拡大―定例理事会
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まず緩和の理由は表向きは感染第2波ですが、本音はユーロ高是正でしょう。実効ベースでこれだけ上がれば外需依存のユーロ圏には相当効きます(ちなみに実効ベースでは過去最高値圏)。
為替市場と戦うのに予告ホームランは悪手であり、今回の発表は6週間前から織り込まれていました。結果、黙ってやっておけば多少市場反応も変わったでしょうが後の祭りですね。そもそも1兆ユーロ拡大の観測もありましたから。
中銀がBS規模で圧倒してもファンダメンタルズに支えられた通貨高は覆せません。日本で半可通な人々がソロスチャートなる怪しい代物で日銀に緩和を迫ったことがありますが、所詮理論的に無意味なものは無意味だ、ということがECBからも実証されているように感じます(6月以降、ECBは世界最大のBSですが、ユーロ高は止まりません)。
世界最大の経常黒字かつ貿易黒字をバックにユーロは金利差なき世界で評価されているという面があるように思います。財政出動の要請がねらい。赤字国債を発行してもECBがしっかり購入するよ、ということだ。
ちなみに10年国債利回りを比較すると、日本円はいつのまにか高金利通貨になっている。来年は物価に低下圧力がかかり、他の国に比べ日本の実質金利は上昇することになるだろう。