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第一にスタートアップは早い段階で特定の色がつくことを嫌います。投資の対価として独占的なビジネス契約を結ぶケースはそれほどないですが、イメージ面含めて将来的に他社とのパートナーシップの障害になることは極力避けたいです。
第二にスタートアップは事業の柔軟性を求めますので、早い段階で特定の企業から投資を受けると、場合によっては他事業含めた事業のピポットが難しくなるケースがあります。
第三にスタートアップは投資家からの継続性を求めます。状況にもよりますが、継続投資が望めない投資家は避けられる傾向があります。
第四に有力案件であればあるほど既存の投資家は既存持ち分以上の割合で目一杯投資したいですし、新規のVCも目一杯投資機会をとりに来るので、CVCが入る余地は少なくなります。
こういった点を踏まえると、投資家としてCVCにも明確な価値提供が求められますし、時には他のCVCと連合したラウンド参画なども必要になってくるでしょう。
尚、本文中にGVの例が出てきますが、彼らはCVCとしては例外で、大量の投資プロフェッショナルを抱え、数千億円の運用総額を持っています。日本企業が真似をするにはハードルが高すぎるでしょう。
CVCのスタートアップへの影響に関しては、今年の一橋ビジネスレビューの夏号の「CVCはベンチャー企業を成功に導くか」で触れられていますが、CVC投資を受けたスタートアップは、バイオテック以外はビジネス成果がごく僅かしか向上していないということが定量的に実証されています。
私も前職で投資事業を担当していましたが、投資ポリシーを明確にしておくと判断がスムーズで良いですよね。組織人事コンサルティングの会社だったので、組織づくりが事業に跳ね返りやすい事業モデルが、またただIPOを目指すだけでなく組織のマスターピースづくりもセットでやる意思をお持ちかなどを伺うようにしてました。
ただ投資先のベンチャー企業や働くベンチャーキャピタリスト側から見るとどうしても制約が増えてしまう印象があり、結果として成功確率が低くなる印象があります。ある意味すごく難しい世界…
1)意思決定スピード:本社と独立してクイックな投資意思決定が可能
2)マーケティング効果:市場向けに投資対象・姿勢をアピールし、効果的・効率的なソーシングが可能
3)外部人材の獲得:報酬制度を本社と切り離す等、外部プロフェッショナル人材により魅力的な環境を用意可能
4)リレーションシップ:本社のローテーション人事に振り回されることなく、独立した体制に基づき中長期な事業開発・関係維持が可能
多くの組織が2)だけを追求して、投資活動そのものに際して重要な1)3)をおざなりにしてしまいがち。そして百合本さんの仰るように「やめないこと」が重要にも関わらず、景気が悪くなると引いてしまうので、中長期の関係構築が難しくなってしまう。
CVCにはこうしたチャレンジが内在することを前提とした上で、VC経験者に制度設計含めてサポートをしてもらうべきだと強く思います。
ファイナス的な観点での結果としては、トータルリターンでみると、出資金額に対して2-3倍ぐらいのリターンかな。CVCの中では事業シナジーもつくりつつ、ファイナンシャルリターンもそれなりに出ているので、現時点では比較的うまくいっている方かなとは思います。
CVCを新たにやる場合には、いきなり投資したり、ファンドつくったりする前に、LP出資で業界内に入り込み、そこから徐々に個別投資を増やしていく、というアプローチが良いのではと。また担当役員がコロコロかわると方針も変わりやすいので、在職期間が長いトップが10年くらいのスパンでしっかりと腰を据えてやれるようにやっていく必要があるかと思います。
なぜこんなことが起きるのか、これからどうなっていくのか。
「ブームに乗って作っただけのCVCの9割が2〜3年で消えていく」というくだりは、ちょっと驚きながら聞きました。
そ、そんななんですね。
起業家目線で見ると、NTTドコモ・ベンチャーズってどんな存在なんでしょうか。
ぜひ率直な意見が聞きたいです。コメントお待ちしています!
5G絡みで投資してる企業があるはず。
教えてほしい。
CVCならではの動き