JR北海道、来春18駅廃止 過去最多、経営悪化で
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北海道は冬の厳しい環境と、長大な路線長から、線路や車両にも大きな負荷や整備にコストがかかります。
特に、全国3位の2500km(1位東日本 2位西日本 4位九州 以下 東海 四国 近鉄 東武 名鉄です)という長さに対する沿線人口は少なく、難しい状態です。
よく、JR九州と比較されますが、九州は十万人規模の都市や観光地が点在し、各都市を連続的に結ぶ意味で鉄道の需要があり、観光列車も運行できます。また、観光列車も博多や熊本、大分、鹿児島などの大都市や新幹線の駅から接続しています。
一方で、北海道はそもそもの面積が広く、さらに大都市が札幌、旭川、函館しかなく、それ以外の都市も大きく離れており、道内の移動でさえ飛行機を使います。そのため、JR九州のような特急の需要も少なく、観光列車もたくさん走らせられない難しさもあります。
また、石勝線の脱線事故や函館線の線路の異常などのインシデントもありましたが、それでもこれまでの交通インフラを維持してきたJR北海道はとても凄いことです。
この減便や駅の廃止は仕方ないかもしれませんが、地方におけるJRの運営についても、再検証していく時期かもしれません。具体的には、ただでさえ駅の間隔長い北海道ですから、買い物よりも、通勤通学の問題や、交通弱者の移動の問題です。
今日の北海道知事でらっしゃる鈴木直通先生は、夕張市長時代に、夕張線を廃止することを自らJRに申し出て、新たな交通体型(バスインフラ)を整備しました。ですから、道内の公共交通インフラも見直し、再定義してくれると思います、コロナでトレンドが加速しているだけで、日本の殆どの地域では長期的に鉄道に限らずインフラ全般について現状維持も困難になっていくから、このようにいかに撤退・縮小しながらうまくクオリティを保っていくかという判断を迫られる
JR北海道のニュースリリースはこちらです。
https://www.jrhokkaido.co.jp/CM/Info/press/pdf/20201209_KO_kaisei.pdf
18駅の内訳は
函館本線1駅、宗谷本線12駅、石北本線4駅、釧網本線1駅
です。
秘境駅で有名な糠南駅(宗谷本線)や小幌駅(室蘭本線)は含まれません。
廃止はされないけど、自治体による維持管理に移行する駅が、宗谷本線では17駅。
廃止と合わせると、宗谷本線の名寄以北(名寄~稚内)は、特急停車駅以外のほとんどの駅が自治体による維持管理になるということですね。
今回の廃止18駅と自治体による維持管理移行18駅を合わせても、経費節減額は年間で5000万円とのこと。かなり厳しいですね。
ちなみに、廃止の決定している日高本線の一部区間(鵡川~様似間)は28駅です。
JR北海道は来年3月末での廃止を要請しています。
上記の廃止18駅と合わせると、来年春に一気に駅数が減ってしまいそうですね。JR北海道の駅数は現在390なので、1割以上の削減です。