利益規模より資本効率 株価「勝ち組」40年の変遷
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ピッカーの中にも現職・元職のファンドマネジャーがおられるけれど、10年前と今とでファンダメンタルズの評価法変えてますか?と聞かれてはいと答えるかたはいないんじゃないでしょうか?
企業価値を決めるのは以下3つ
1) 予想される長期成長率
2) その確実性
3) 資本コスト
すべては上3項目を推し量るためなんですね。でもずばり教えてくれる「指標」はなく、皆ヒント探しを繰り返す。変化しているのは市場の本質というよりヒントのほう。
たとえば資本効率。これ本来は「資本成長率」と訳すべきなんだけど、1)の筆頭ヒントに限界ROICがある。「限界」というところが大事なんですが、開示情報でこれを計測するのはとても難しく、ある程度ちゃんとしたマネジャー、長期のお金を預かる人はそこを調べにかかります。
※ 図解載せてます → 「正しい株価がよりよい社会を生む理由」https://note.com/propro/n/n8787813df663
「オールイン」ROICがどれだけ「限界」ROICに連動していたか、は時と共に変わるので、日経チャートのような現象が起きるというわけですね。もちろん株主還元が進めば連動性が高まるので、最近の潮流ということに。
一方、預かるお金と市場それぞれの短期志向度合いは変化します。月次、四半期、年度から10年20年まで。こっちのほうが本当の「市場の変化」ですね。最近ファンドマネージャーの方とも議論したのですが、ここ数年は「誰もが認識する社会課題を正論で解こうとする企業」に上場、非上場問わずお金が集まりやすい傾向にあるように感じます。
数年前までは「いかに効率良く商売を回すか」が最重要でした。一方で昨今は世界的な金融緩和の持続で資本は大量に供給され続けるので効率性のプライオリティは下がり、より大きな課題に長い時間をかけてでも取り組むことで成長の天井が来ない市場や産業に身を置く企業が価値を高めている印象です。
ESGやSGDsの盛り上がりも、上記のメガトレンドの一部と考えると良いかもしれません。市場で評価されるのは投下資本に対する「利回り」が高く、その水準を維持できる力のある「複利の経営」と指摘する。
とのことでその通りだと思う。
※追記
成長率が存在意義そのものである新興企業の世界にいると、成長率が低いがROEやROICは高い、という状態を日頃想像もしませんが、例えばROE上位ランキングを見ると、成長率が高くない会社も上位にいたりしてなるほどと思いました。
当社の場合は営業利益成長率25%を最も重視する目標とし、次に売上成長率、ROICは投融資案件をフィルターする指標、長期のROEは結果指標としてバランスさせていますが、すべてを同列に追求するのではなく流れがあります。蛇足ながら短期的にROEを高めるための施策をとったりはしません。