世界初の折り畳みスマホメーカー「Royole」が科創板上場 ファーウェイ、サムスンに勝てるか
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注目のコメント
創業者の刘自鸿(Liu Zihong)氏は1983年生まれ、17歳で清華大学(電子材料系)に入学し、IBMグローバルR&Dのアドバイザーを経て創業。なんとStanfordの博士号を史上最短記録で取得した研究者です。
事業内容自体のコメントは他の専門家に任せますが、材料系の研究をしていて、グローバル企業の顧問・海外大学博士号取得・30代で1兆円レベルの上場というのは、中国の優秀な若者にとって、夢がある世界だなとつくづく感じます。もちろん上手く行く話ばかりではないにせよ。
(日本でも材料系の大型ベンチャーが出てきているようで、その点は良いなと思います)
なお、折り畳みがキャッチーで目立っていますが、普通に航空機向け材料とか、渋めの素材も作っていた気がします。折りたたみ式は普及段階に至っていないので、コンシューマーではなく特定目的用の法人へ舵を切らないと生き残り続けるのには難易度が高いと思います。
家電量販店でAndroid版の折りたたみ式スマホは見かけますが、価格が高いし分厚くて体積が大きいので、市場を創るのには時間がかかりそうです。
そう考えると、iPhoneを出したあとのiPadのAppleの戦略は秀逸でしたね。世界初の折り畳みスマホとなったflexpaiはまあまあ話題を呼んだが、興味深いことに全く彼らのスケールの存在感は無い。CESでのアピール度合いはなかなかだし、ブースも大きいのだが、肝心のSIDなどではあまり技術的な発表があるわけでもない。
プラスチック基板で有機ELを作れば折り曲げはどのメーカーでも出来る。
問題は売れる製品を作ることだろう。それはQCD全てを満たさないと意味が無い。出来の悪いラボサンプルを20-30万円で買うような人たちはそうは多くはない。
今もスマホ向けOLEDでは三星、BOE, LGDが激しくシェア争いをしているし、他の企業が付け入る隙はあまり無い。LGもBOEもなかなか上がらない歩留に苦戦しており、三星だけがきちんと確立された技術で製品化を継続出来ていると言ってしまってもあまり言い過ぎではない。
ROYOLEはある意味、客寄せにはなってると思うのだが、ディスプレイ業界は金がかかるのでずーっと客寄せのままだと資金を出す人たちはいずれいなくなるだろう。