逮捕、無罪判決、そして厚生労働事務次官へ。彼女が続けた地道な歩み
ぼくらの履歴書|トップランナーの履歴書から「仕事人生」を深掘り!
7Picks
コメント
注目のコメント
元厚生労働事務次官の村木厚子さんを取材しました。
波瀾万丈、と一言でまとめるには忍びないほど、壮絶な経験をされた村木さん。私にちゃんとまとめられるだろうか……と少し緊張しながらお会いところ、本当に勇気づけられ、背筋が伸びるような言葉をたくさんいただきました。
「少しずつ変えていく。『小さな反抗』を積み重ねていくんです」
私がいまこうして働けているのは、紛れなく村木さんをはじめ、さまざまな先人たちが「小さな反抗」を積み重ねてきたからなんだな、と。
ほがらかな村木さんの言葉を聞きながら、私だったらどうするだろう、私は何ができるだろう、とずっと反芻するような時間でした。
社会は変わる、変えられる。村木さんの歩んだ道のりから、その確かな実感が伝わってきます。「逮捕される前は私だってそう思ってましたからね。「あの事件で逮捕された、あの人はクロだ」って。でも自分の身にそういうことが起きて、人生をいきなり切り取られたというか……。年齢的にもゴールが間近になり、「職業人生を全うしよう」と考えていたので。「なんてことを!」と思ったけど、起こってしまったことは考えてもしかたない。「じゃあ、どうする?」と思い浮かんだのは、まずは身体的にも精神的にも絶対に体調を崩さないこと。二つめは、裁判で勝つために自分のできることを最大限しっかりやること。それしかないって、すぐに割り切れたんです。」