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周囲に無精子症を知られたくなくて子供に隠してしまう例があるとなると、課題は不妊に対する世間の理解度が低いことと、子供に生殖や不妊に関して説明することの難しさがあるように思いました。
前者に関しては明快な打ち手が今思いつかないのですが、後者に関しては子供に伝えるための絵本のようなものがあったら良いのかもしれないと思いました。海外でどのような試みが行われているのかが気になります。
ルールがないがゆえに、医療の進歩が社会に還元されきれていないのが日本の現状。
今回の法案提出も大事な一歩、これをきっかけに、時代に即したルールが制定されるよう期待します。
国内ではインターネットを介した個人間の提供がかなり行われていますが、感染症をはじめとするさまざまなリスクを伴います。海外の精子バンクから精子を個人輸入する場合も、人工授精を引き受けてくれる医療機関はかなり限られているのが現状です。
第三者の精子・卵子を使った不妊治療や、生まれた子の「出自を知る権利」に関する基本的な法整備が未だなされておらず、規制の枠組みもない。「子どもがほしい」という切実な願いから提供精子を求める夫婦や女性にとっては、未成熟で冷たい社会と言えます。
海外の複数の精子バンクは、厳格なドナー選定で一定の安全性を担保し、「出自を知る権利」にも配慮して、一部のドナーについては、生まれた子への情報開示の仕組みも整えています。国内でそうした精子バンクの需要があることは間違いないでしょう。
一方、精子バンクに全く問題がないかと言うと、そうとも言い切れません。
ネット上のカタログから、ドナーの人種やルックス、学歴などの属性をもとに精子を「選べる」こと、精子の質などによって価格が大きく異なること、そもそも精子に値段がつき、商品として売られること——などに、懸念や疑問を持つ人もいるでしょう。ドナー情報についても、民間企業が長期にわたり適切に管理し、必要なときに適切な開示ができるのか、まだ不確実な面があります。
立場や見る角度によって、全く異なる課題が見えてくる。取材するほどに難しく、奥深いテーマだと感じます。
ただこの問題は、一筋縄では行きません。子供にどうその事実を伝えるのか、子供に伝えやすくするには、社会が多様な人たちを受け入れるような場所でなくてはなりません。
また、ドナーとしての立場もしっかりと保障されていないといけません。突然、子供が生物学上の親を探して現れた時にどういう手段が取れるのか。
日本でビジネスを展開するにはきちんとした法律が必要です。ただ、回答がひとつでなくて、それぞれの立場で理想的な状況が違うというのが、この精子バンクをめぐる問題の難しいところです。
でも間違いなくこの問題は、みんなで少しづつ話しあうべきなのではないかと思います。今回のNewsPicksの特集がその議論を起こせる場所になったらいいなと思います。
もうそういう人生の選択肢があたりまえになる時代になったのだなぁ…と不思議に感じています。人生の選択肢もキャリアの選択肢も、瞬く間に多様化しますね。
下記記事がわかりやすかった
知っておきたい 第三者からの精子・卵子提供(毎日新聞医療プレミア)
https://mainichi.jp/premier/health/articles/20200521/med/00m/100/019000c