記録的な暖かさ 京都は111年ぶりに記録更新
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11月ごろの晩秋に、たまに春を思わせるような暖かい天気となることがあり「小春日和」と呼ばれます。しかし今日は小春どころか初夏を思わせる暑さになりました。たとえば京都においては14時12分に26.9℃の最高気温となり、11月としては1923年11月1日とならぶ最高記録となりました。また例えば秋田でも25.2℃の最高気温となり、11月としての最高気温の記録を1920年11月3日の23.3℃から2℃近く上回る記録で更新しました。
もともと上空までひろく高気圧に覆われていて天気が良かったことや、高気圧による下降気流で大気にフタがされたようになり、地上の低気圧に向かう南風が日本海側などでフェーン現象を発生させて気温が上がったことが原因です。夏場の猛暑とよく似た仕組みということもできます。
こうした季節外れの暖かさ程度ではさほど被害はもたらされませんが、たとえば夏場の猛暑が温暖化により発生頻度が上がっているという報告もあることから、今日のような暖かさも温暖化による影響は否定できません。ただし温暖化以外にも、都市部では都市化の進行による排熱の影響(ヒートアイランド)も無視できず、全部が全部温暖化のせいではないので注意が必要です。小春日和というより小夏日和ですね。この気温だと半袖でも過ごせそう。しかも今朝の気温も高く、季節が逆戻りしたかのようです。ちなみに2016年の11月24日には東京で54年ぶりに異例の積雪となりました。この季節の気温は本当に幅が広いですね。
ラニーニャ・エルニーニョや地球温暖化がこの異様な暖かさを招いたのかということが気になるひとも多いかと思いますが、別にそんなのなくてもたまに変な記録を叩き出すことは十分にありえます。この高温にそれらが影響を及ぼしているかどうかは、きっと今専門家が解析していて、わかるまで数ヶ月以上かかるはずなので、昨日起こったことを数時間以内に「これは温暖化の影響/ラニーニャの影響です!」と断言することはできません。今日の京都、本当に暖かでした。今もまだ23度もあります。
その一方で、紅葉は真っ盛り(直前)です。明らかに異常です。
こういう異常値が増えることがまさに「気候変動」なのですが、日本のメディアはそれを言いませんね。
「記録的な暖かさでした」ではなく、なぜそのような「記録的な」気象状態が発生しやすくなっているのか、そのことを毎回掘り下げて欲しいと思います。
このままでは日本は完全に茹でガエルになってしまいます。