世界を襲う「スーパー台風」の増加は、ニューノーマルの到来を意味するのか?
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記事の結論がまとまっておらずよく分からない記事になってしまっていますが、太平洋や大西洋の熱帯低気圧の活動が特徴的であるのは事実です。
太平洋では10月以降、フィリピンやベトナムに相次いで7個の台風が接近または上陸しており、多くの被害を出しています。特に台風19号はフィリピンに上陸した台風としては最大級の勢力を持っていました。
大西洋では今シーズンにおいて熱帯低気圧の発生数が1851年以降過去最多となっており、直近では中米ニカラグアに相次いで強いハリケーンが上陸する状況となっており被害が大変心配されています。
確かに温暖化が進行すると、台風の発達に必要な水蒸気の量は増えますし、海面温度も上昇することから、個々の台風の勢力は強くなるといわれています。しかしながら、温暖化によって大気がそもそも安定化し、積乱雲が立ちにくくなるともいわれており、そうすると台風の発生個数そのものは減るのではないかというのが現時点での気象研究における見通しとなっています。つまりまだ結論はなく、よく分かっていないのです。
台風は人間が捕まえていろいろな実験をできるような代物ではありませんし、数値予報モデルで再現する実験も多いですが、その場合はモデルにおける表現が現実にどこまで再現されるかが分からず、やはり断定的なことは言えません(それでもモデルで再現したものをどうにか現実にそれらしく当てはめるという方向で研究するしかないのですが)。
個人的な意見ですが、特に今年の台風やハリケーンの活動には温暖化が特別に寄与したとは思われません。それよりも、ラニーニャなど温暖化よりもスケールの小さい、海洋が本来持っている周期的な変化に左右されている面がはるかに大きいように思われます。
1932年11月15日に季節外れの台風が東京を直撃したとき、当時お天気博士として知られていた藤原博士(後の中央気象台長、現在でいう気象庁長官)が「先例や経験だけでは駄目になってきたよ」とぼやいている様子が新聞記事になっていますが、およそ100年前から人間は同じことを言っているのです。気象はまだまだ歴史の浅い学問ですから、まだ100年くらいは同じことを言っていそうです。