RCEP、15カ国で協定に署名 首脳会合、中韓と初EPA
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素晴らしいです。特に、自由貿易を政治ショーあるいは賛否を問うようなテーマにせず締結できたことが成果です。アメリカが入ると「政治」色が強くなりますが、RCEPであれば近隣国との経済連携強化にとどまるので、むしろTPPよりも正解だと思います。よくそれらを比較して「弱い」などと語る方がいらっしゃいますが、暴力的なTPPに比べ、漸進的な仕組みのRCEPは、本来の貿易(お互いがメリットの得られるものを交換し合う)の意義に沿っている点で、「正解」です。※一応、僕は消極的なTPP推進論者でした。
また、意味不明なのは、中国への牽制や日本のイニシアティブをやたらと強調する方もいるのですが、別に誰がどうやったからいいというわけではなく、結果として、近隣諸国と相互依存の関係が深まるのは極めて重要なことです。コロナ禍で分断とか孤立、米中対立で二者択一の極論が跋扈してしまいがちです。しかし究極的には、国同士が戦争することなく、お互いに学び合う仕組みを作ることが、自由貿易の最大の狙いです。評価尺度の異なる外国と、ひとつでも多くの尺度(ルール)を共通化させた関係者の努力にエールを送りたいです。
注目のコメント
RCEPについては最近、何度かコメントをしてきましたので、下記を参照。
https://newspicks.com/news/5365495?ref=user_171977
なお、RCEPの自由度や制度的な面がまだまだこれからなのは、交渉をしている当事者たちがよく分かっています。では、性急にハイレベルの貿易協定を結ぼうとしたらどうなるでしょうか。合意がまとまる可能性はほぼないでしょう。なので、できるところから合意を形成していくという方式が採られています。
最近の議論を観ていると、大昔のEUとASEANを比べて、ASEANは遅れていると言うナンセンスな議論を思い出します。1995年の大学1年ぐらいのときの授業のレポートでの課題を思い出します。
どう考えてもヨーロッパとASEANでは、国力や歴史的な背景が大きく異なります。そして、ASEANはタイを除けば、長年の植民地支配でいびつな経済構造になっている国々ばかり。一方で、EUは長年かけて(植民地を大いに利用しながら)産業を発展させ、制度をつくっています。独立後、数十年の歴史の地域と欧州を比べると言う議論自体がナンセンス極まりないことがよく分かると思います。RCEPの意義はご指摘の通りで異論あるわけではないが、中身はtppに比べて格段にレベルは違う。一軍と三軍ぐらいの差。
この中身を見ないで、観念論の議論が横行している。
例えば、TPPとRCEPの合体論とか、中国がTPPの参加論などは観念の産物の典型。
いずれにしてもインドの不参加は日本に打撃で、中国は思惑通り。対中警戒からインドの復帰はまず無理。日本はRCEP以外でのインド取り込み策が必要。データ流通などの懸案について、中国と話し合う多国間プラットフォームができた意義は大きいですね。米中関係がしばらくは改善が難しいなかで、別の入口から中国をどう国際社会に引き込んでいくか、ルールを共有していくか。RCEPに対する期待は大きいです