財務の役割:過去分析と未来予測
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スタートアップにて、過去分析と未来予測を所管するCFOをしていて、この2つを同時に行える人材が少ないことは感じます。
この記事の中で過去分析と未来予測の担当者を分けるのも一般的だと書かれており、確かにそう感じます。
経理担当者による請求書処理や給与計算は過去分析の土台つくりであり、それ自体では過去分析のスタート地点に立ったとしか言えないでしょう。あくまでそこからが過去分析と未来予測のはじまりです。
予測においては3C(社会環境、競争環境、自社)すべての視点が求められます。ただ単に請求書処理をしていては最後の"自社"にしか目が向かないため、片手落ちです。
過去分析として何がレバーとなって過去の推移や現在の状況をつくりだしたのか、契約率や事業KPI、さらにはビジネスサイドへの定性情報のヒアリングを通じて、理解をすることが最初です。
ここでは「数字の変化が起こったポイント」の定量的・定性的両面での気づきが必要となります。この気づきを得られる"鼻のきく人"というのは概して、KPIとKGIのつながり、そしてそれらの定量情報と定性情報の関係を認識し、それぞれの動きを通じて仮説を持っています。
未来予測についても同様です。過去にあったトレンドの変曲点以後の様子や次のトレンドの変曲点を仮説を持って予測します。例えば営業資料の刷新やプロダクトのメジャーアップデートの予定などがあり得るでしょうか。
どちらにしろベースとなるのは定量と定性、そしてKPIとKGIなど、数字の関係性を捉えるという点であり、経理担当者がよりビジネスを理解しない限りたどり着けない"ジャンプ"の必要なポイントだと思います。高成長企業に必要な財務のファンクションには経理に関する過去の分析と、収益モデルをつくり未来予測する2つがあって、これを混同してはいけない、という米著名VCのブログの翻訳記事です。
両者の適性は異なるし、経理のスキルがコモディティーであるのに対して、予測のほうはそうではないという話。人員やリソースの限られるスタートアップでは、経理を外注するのも選択肢と言っています。