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僕ら人間は尊敬する人や身近で集まる仲間と一緒に視て聴いて心をシンクロすることで得られる内面的な成長と言うものがあると思います。単に知識として学力を身に着けるだけなら自学でも単方向でも良いと思いますが、人間的に成長していくのであれば対話が必須です。
ビジネスマンの視点で分かりやすい例だと新卒のOJTをリモートで実施するパターンです。Zoom越しにマニュアル通り研修はできたとしても、カメラの画角でしか相手が見えないから、尊敬する上司の発見や立ち振る舞いの真似、あるいはトイレやフロアですれ違うことで生まれる偶発的な同僚との交流、といった会社のカルチャーは伝えづらいし、理解しづらいでしょう。
教育のオンライン化も同じです。
4月から大学院に通っていますが、軒並みZOOMのオンラインになり、後期から一部の講義が対面になりました。オンラインだから質が悪いということは感じておらず、オンラインだからこそ得られた学びの深さもあります。
知識伝授系の講義は教材や動画配信で課題の提出や掲示板で質問する形式になりましたが、講義時間に束縛されずに向き合えるのでありがたかったです。
ZOOMでのオンラインでも、グループワークでしっかりと議論できますし、話題になった情報を検索してチャットで共有することも瞬時にできました。在宅であれば参考文献を本棚からすぐに取り出せることもあいがたかったです。
教授が話をしている際にもチャットで意見を共有することができるので、講義内容のより深い理解につながったと感じています。
一方で、雑談するゆとりがないので、何気ない会話からの気づきや同級生の人となりを掴むことは苦労しました。この点は、我々もオンラインに慣れていないがための問題かもしれません。
対面ではオンラインでは弱かった脱線があるので、そこからの気づきが得られますが、全ての講義が対面である必要性までは感じられません。
そもそも一定の施設を要求する設置基準の意義が怪しいとは思っていますが、半数以上の対面を求める姿勢は、根拠なく学びに精神論を持ち込んでいるに過ぎず、昭和的な価値観の亡霊にしか思えません。
コロナ禍で否応なしにスタートしたバーチャル授業は、教える側にあらたなスキルを要求している。双方向、全員参加型の授業は、ハイブリッド型で、オンラインオフラインの良いとことどりをすることで、新しいスタイルを作っていけると思う。
また、何度も繰り返しになりますが、人と出会える場であることも重要な役割だと思います。
・家で受けられる
・教師も家でいい
・教材が一斉に共有できる
・世界中のゲストを呼べる
・チャットで議論できる
・寝ててもバレにくい
他にもいろいろあります。
●オンライン研修の特徴と向いていること
・集合化:参加者のアウトプットを短時間で集めやすい(チャット・WB)
・個性化:チャットなどで受講生一人一人とやり取りをしやすい
・WEB連携:FacebookやYOU TUBEなどとつなげやすい
・データ活用:動画、アウトプット
・低コスト:移動コスト、宿泊コストが不要
→スキルトレーニングはオンライン向き(対象を問わず)。人件費の高い人材(上級管理者など)の研修に向いている
●オフライン研修の特徴と向いていること
・講師と周囲のインパクト(集団のパワー):やる気にさせやすい
・ネットワーキング:仲良くなりやすい。交流をしやすい
・物理的ワークがやりやすい
・高コスト
→同じ釜の飯を食べることが重要なチームビルディング・新人合宿や、対話を通じて自分と向き合うような研修向き。
目的に応じて、上記のような特徴を生かしたハイブリッドな研修施策検討が必要になると考えています。
また歴史的に、オフライン研修の方が長いですので様々なノウハウが蓄積されていますが、オンライン研修の歴史は浅いのでこれからキャッチアップ、ノウハウ確立が進むと思います。
「授業を90分間行うこと」や、「出席すること」も同様に、川下にある「手段」です。
「なぜ対面で行うのか?」「なぜオンラインで行うのか?」と、川上の「目的」に立ち返って、都度ふさわしい方を選択してゆくべきと思いました。
このとき、「対面のほうが優れている」という既成概念は意識的に取り払う必要があります。
>世界を見渡せば、米国のミネルバ大学のように、自前のキャンパスではなく、世界中で授業を受け、学ぶ機会を設定しているような大学もあります。大学のカタチが大きく変容していくことがあり得るわけです。
>ラーニングアウトカム、つまり学習の成果が単位認定の要件となる修得主義がより強まることが考えられます。動画での授業なら、2倍速で見れば、授業時間は半分にできるかもしれません。単位認定における時間の意味が変わります。
>2014年3月に、東京工業大学で「国際教育シンポジウム」が開催されました。そこに招かれたMIT(マサチューセッツ工科大学)のエリック・グリムソン副総長は、講演の中で「もう講堂は要らない。知識の伝達はビデオ動画でやればいい。必要なのは小さなラボで、そこで議論することが重要なのだ」と語りました。
それぞれのメリデメを考慮しながら、実験や研究はオフライン中心。語学などの双方向はオンライン中心。大教室でやるような一方的な講義はオンデマンド動画とか用途に応じて使い分ければいい。
オンデマンドで好きな時に授業を受けられれば、時間が有効活用できるし、学びたい人には好きなだけ講義を受けることができるなどのメリットを出すのもいいかも。
一つ言えることは、遠隔ならば、遠隔を支えるインフラが必要で、大学側で準備するものもあるし、教員側で準備するものもあるし、学生側で準備するものもある。それらが満たされないと、十分に遠隔講義の特徴を発揮することができない。
翻って、教室講義はすでにインフラがあるため、変化もできない弱みがあるのは確か。
とはいえ、学生にとっては、人的資本に関する部分は実際に会った方が良いことの方が多いので、同じ場にいる、という意味では教室講義周縁のメリットとしてはあると思う。