「コップに水を入れて」という指示がAIにとって超複雑な理由
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「コップに水を入れて」という指示がAIにとって超複雑であることを例に、現代のAIのできることが単一的であるかを理解しやすい記事でした。
AIが行うタスクの単一性を解消するために取れるとしたら以下の2つのアプローチではないかと思います。
(1)複数のAIを組み合わせる
(2)累積報酬による学習(強化学習)を取り入れる
「(1)複数のAIを組み合わせる」では、指示を受けて最良の実行を行うまでの間に複数のAIモデルを経由して答えを出すという考え方です。例えば、「コップに水を入れて」という言語において、ありえる意図のパターンを近い順にリスト化するAIをワークさせ、その後に各意図パターンごとの指示に対して、正しいであろう確率を置かれている状態や環境を加味してスコア化する。そして実行して見てからの依頼者からのフィードバックを(時には不機嫌そうな表情)を受け取るといった感じでAIをリレーしていくイメージ。
「(2)累積報酬による学習(強化学習)を取り入れる」については、指示を受けてから実行をおこなった結果、得られる報酬(例えば依頼者に褒めれられるなど)を計算し、報酬が最大化するように学習するアプローチ。言葉の解釈の精密さというよりも、実行したのちの結果を反復的に学ぶスタイル。
これ以外にも様々なアプローチがあると思いますが、少し先のAIは、複雑と思われるお題についても簡単に応えられるようになっていくのだと思います。
なお、「3歳児への教育」や「犬の訓練」など、ヒントに学習方式を発展させることで、より複雑なお題への対応力がついていくことでしょう。AIにとって複雑かどうか、などという問題はない。
あるのは、人間にとって、複雑かどうかだけだ。
「コップに水を入れて」をどうやって行うのかを正しく人間が記述することができないだけだ。そして、それはいつかできる。それは、人間が正しく記述できるようになる、ということである。