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【3分解説】革命到来か。「コロナワクチン」の現在地

NewsPicks編集部
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    Stanford大学 博士研究員(免疫学)

    基礎研究者として、今回のウイルスに限らず、特定のターゲットに対する免疫を誘導する新しいプラットフォームが活用される未来を思うと興奮を覚えます。私からは基礎的な背景に関して整理してお伝えします(安全性に関しては医師の山田先生のコメントを参照なさって下さい)。

    ファイザーもモデルナも新型コロナウイルスのスパイクタンパク質の設計情報をRNAで届ける手法をとっています。免疫を誘導したいのはタンパク質に対してですが、これを工業生産するのではなく、私たちの体の中の細胞が、免疫源を作ってくれるわけです。ウイルスは自分自身で増殖することができず、私達の細胞内部に入らなければ増えることができません。スパイクタンパク質はウイルスが細胞に侵入する際の鍵となります。細胞表面にある鍵穴(エントリー受容体)に結合し、扉をこじ開けて内部へ侵入してしまうイメージです。このスパイクタンパク質(鍵)がエントリー受容体(鍵穴)に結合するのを邪魔する抗体をワクチンによって事前に作ることが発症予防や重症化を抑える効果につながると期待されているのです。こうした抗体を中和抗体とよびます、噛み砕いて言えば、鍵にガムをくっつけて鍵穴に刺さらなくなるようなイメージでしょうか。

    私たちの細胞の中でのタンパク質の合成は、DNA->RNA->タンパク質 のステップで行われます。DNAは全ての情報が含まれる設計本、RNAはその中から必要なところだけをコピーした紙ぺら1枚のようなイメージです。DNAに比べてRNAは壊れてしまいやすいので、品質を保持するために低温に保つ必要があるのです。研究現場で私はRNAをいつも-80度の冷凍庫に保存しています。

    mRNAワクチンができれば万事OKということではなく、冷凍設備の十分でない場所に広く届けるためにも、多様な(DNA/アデノウイルス/タンパク質/弱毒化or不活化ウイルスを使用した)新型コロナウイルスに対するワクチンの開発も待たれます。


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    マウントサイナイ大学 アシスタントプロフェッサー

    今回発表されたワクチンの中間解析の報告は、最近の大統領選に例えれば、まだいわば開票の初期段階の報告ですから、ここでどちらに軍配が上がったとか、どの程度最終的に票が入ると決め込んでしまうと間違う可能性があります。

    ただし、大統領選とは異なり、傾向自体が大きくブレるということはないと予想されますので、有効性への期待をある程度見せてくれているとは考えてもいいでしょう。

    しかし、実際の世界的な普及にあたっては、ファイザーのワクチンに限らず、他の企業のワクチンも含めて、有効性、安全性について、より多くのデータを合わせて批判的に吟味する必要があります。

    医療の世界で100%や0%はなく、一つの試験結果が真理の全てを導くわけでもありません。ただし、これだけ急いで準備されたにもかかわらず、他の多くの薬やワクチンと同様のステップをしっかり踏んできているという事実もまた、特筆しておくべきでしょう。新たな技術が用いられているとはいえ、それは他の新薬と同様であり、このワクチンだけが特別扱いされる理由もないと思います。

    有効性とリスクの天秤の中、最終的には前者が後者を大きく上回ると判断されたものだけが市場に出回ることになりますので、その慎重な天秤の続報を今はまだ待つ姿勢が肝要ではないかと思います。


  • NewsPicks NY支局長

    ファイザーのワクチンニュースに世界が沸き立ちました。

    まだまだ最終報告が示されるまで、いくつかハードルは残されていますが、もしも実用化されれば、このワクチンは、人類のテクノロジー史でみても「革命的」になるといわれています。

    一方で、初のワクチンだからの懸念も含め、課題もたくさん残されている。いつワクチンが届くのかを含め、そのポテンシャルと現在地を改めて解説しました。


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