10月自殺、2000人超 昨年比39%増―警察庁:時事ドットコム
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10月だけでも自殺者は前年同月より614名増えている。一方、コロナ感染による死者数は累計で1851名。
テレビを付けると毎日コロナによる累計死者数を報じているが、「コロナ以後どれだけ自殺者が増えたか」についても、もっと報じてほしい。
私は長年新宿区の自殺総合対策会議の委員を務めていますので、少し解説します。
・自殺要因の発生から自殺に至るまでの年月は5年(中央値)、平均7.5年(平均)というデータがあります。そのため、今の自殺者は春頃からの経済の悪化が原因と考えられます。今後はもっと増えてしまうでしょう。
また、最初の自殺要因の発現から自殺で亡くなるまでの日数は、自営業者の平均は4.0年(※中央値が2.0年)で、平均よりも短いとされています。特に今回の新型コロナは飲食など自営業者が多い産業を直撃しました。自殺者を減らすという観点からいえば、自営業者への支援が喫緊でしょう。
また、毎年の自殺者のうち過半数を無職者が占めています。その意味では就労支援は、自殺予防につながると思われます。
自営業者の支援や無職者の就労支援などの経済対策にもっと力を入れないとまずいです。本件、本当に気をつけた方がいい。
これまでと違うストレス化の中で生きているということだし、そもそも大きな変化や喪失はうつ状態につながりやすい。
自殺者の数値もそうだけど、産後うつの比率や専門的なNPOへの若年層からの相談件数も明確に増えている。
不安があれば周囲に相談してみることや、病院に行って適切な処方をしてもらうことを気軽にできるよう、会社や家族が心理的な安全性を担保することが大切。
そして、それはどこかの他者の話ではなくて、自分自身や自分の身近に起きていることなのだという認識が一番大切。決して他人事ではない。当然かなと。コロナだ自粛だオンラインだで、人間関係を作ることが超難易度になりましたから。
この手の話題が出る度に必ず「困ったら周囲に相談!
」みたいな当事者意識ゼロの意見が出ます。
しかし、自殺を考えてしまう方々は(本当に友人がいないのか、心理的な問題かは別にして)周囲に相談できる人がいないような、孤独な環境にいるわけでしょう。
そのような人に周囲に相談等と言っては、逆に追い詰めるだけです。
困っている人を、能動的に探しに行くくらいの気概が無いと、自殺者は絶対に減りません。