東京、大阪、愛知、8月並みの高水準に 感染拡大の傾向
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はっきり言えることは、小児科の前線でも『かぜ』のお子さんは明らかに増えているということです。秋から冬に流行する風邪は『ライノウイルス(コロナより多い)』が大多数と思われ、実際にそうなのだろうと思われます。
今シーズンは、検査をするにもフルバリアですし、場合によっては診察もフルバリアです。診断能力がさがるうえに新型コロナという今までなかった要素が加わります。混乱は避けられないだろうと思っています。
もともと、冬に(新型ではない)コロナウイルスの感染も増えることがわかっていますし、新型コロナも流行はしやすいだろうと思います。
▷Mecenas P, et al. Effects of temperature and humidity on the spread of COVID-19: A systematic review. medRxiv 2020.
しかし、昨シーズンのインフルエンザの流行がかなりすくなかったこと、そして南半球でのインフルエンザの流行が少なかったことから、感染対策が季節要因を上回って有効であるのだとも思います。
一方で、基本再生算数は、季節性インフルエンザが1.28、いわゆるスペインかぜも1.8です。
▷BMC Infect Dis 2014; 14:480.
そして、新型コロナは平均3.28(中央値2.79)と推定されています。
▷J Travel Med 2020; 27.
一般的な感染対策でインフルエンザの実効再生算数が1を下回るものの新型コロナの実効再生算数を1未満に維持することの難しさがここにあるのだろうと考えられます。
冬季にはより感染対策を丁寧にする必要があると思われます。冬は夏と比べていわゆる三密が増える傾向のある季節になりますが、今冬こそ三密やソーシャルディスタンスがキーワードになると思います。
また、精神衛生との天秤のため、「バブル」の考え方を導入するのも良いと思います。限られた数の人とは、リスクを共有する考え方です。
各個人レベルでこれらのキーワードを心がけられれば、経済活動の不要な抑制を避けられ、両立できる可能性も十分あるように思います。報道の通り欧州諸国でもロックダウンや外出自粛が再度進んでいます。しかし、それに比べると日本はこのシーズンのマスク着用やアルコール消毒が既に文化化されているため、逆にさらにプレッシャーをかければ感染は防げると思います。あとは国内外渡航をどう対処するかが重要だと感じます。