CO2実質ゼロへ仲間づくり、トヨタがEV仕様公開 LCA規制への布石
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テスラが垂直統合型のアプローチで、バッテリー(円筒型4680)から車体まで内製するCell to Bodyを先日のBatteryDayで発表しましたが、PPES(トヨタ51%パナソニック49%)では超小型二人乗りEVの仕様を公開するオープン戦略に舵を切りました。
PPESはバッテリー(角型)から車体まで仕様を公開することで、現在隠された環境コストである製造段階とリサイクル段階のCO2排出量を削減する「仲間づくり」を目指します。
欧州のLCA規制はサプライチェーン全体のCO2排出量を規制する方針が出されており、内製化を目指すテスラも製造とリサイクル段階のCO2排出量を減らす取り組みが求められます。
垂直統合テスラvsオープン戦略PPESという構図ですが、テスラは高級車・大衆車でPPESは超小型という違いも有ります。そしてパナソニックはどちらにも形状の異なるバッテリー(円筒型と角型)を供給することになります。
そしてEV市場の勃興期に、バッテリーの安全性を鑑みると大量のバッテリーを搭載することのリスクはテスラには有ります。しかも内製までの期間はパナソニック以外にCATLとLG化学という日中韓のマルチサプライヤーからの調達。
PPESが欧州自動車メーカーと組むには、角型バッテリーを搭載させるように促し、一定の供給量を約束するバッテリーメーカーの存在が不可欠。
中国メーカーと組む場合は、補助金切れでストップした中華バッテリー製造ラインを再立ち上げし、金属粉が混入しやすい角型ならではの品質管理を促すことが必要になります。
どちらがどちらということは有りませんが、EVにまつわる動向は新たな局面に突入したという認識で良いのでは無いでしょうか。あとはVW+Boschがどう動くか。