新着Pick

「時間とは何か?」TENETが問いかける深遠な謎。時間逆行が不自然に見える理由を物理学者に聞いてみた

Business Insider Japan
9月に上映が開始された、クリストファー・ノーラン監督の最新作「TENET」。 物語の「検証」のために「テネる」(映画をリピートする)人が続出した。 以下、ネタバレを交えながら、書籍『時間とはなんだろう』の著者、物理学者の慶應義塾大学・松浦壮教授とともに、「時間」の謎について、5つのポイントで考えてい...
322Picks
Pick に失敗しました

人気 Picker
TENNET(テンネット)という日本天文学会が運営しているメーリングリストがあるのだが、一瞬それと見間違えた(日本の天文学・宇宙物理学関係者あるある)。

誤解を避けるために簡単にコメントします。エントロピーも時間も現実世界では(基本は)一方向に向かって変化する量と言う点では一致するが、物理学上の因果関係は明確に示されていない(現状は異なる概念、異なる物理量として扱っている)。

また、相対性理論によれば、時間も空間も同じ次元にして座標として扱う(時間は光速をかけることで長さの次元に一致する)。なぜならばそうすることで、物理法則の共変性が保たれるからである。ここで、共変性とは、簡単に言うと、どの立場(座標系)に立っても物理法則は不変であるということを意味する。「時間とは何か」を考察した時に、こういった切り口、考え方があると言うことを知って欲しい。

時間反転対称性に関しては、ニュートン力学的にはシンプルだが、量子力学を考えると複雑になるのでここでは割愛する。
既に様々物理考証やストーリー矛盾等の考察が世界中にあり、今更感がありますが、この作品に関しては原理的に考えると破綻してしまう事が分かっているので、ドラえもんのひみつ道具で時間が逆行してるくらいのつもりで楽しむのが、物理を理解している人のスタンスです。

稀に緻密な物理考証がなされているSF作品もありますが(例えば、同じクリストファー・ノーラン監督の「インターステラー」に出てくるブラックホール"ガルガンチュア'の描写等)、そもそもSFなんてそんなもので、登場する専門用語で「なんかそれっぽい!」と思うくらいが丁度よいと思います。

少なくともこの作品は、「時間とは何か?」などという深遠な問いかけはしていないですね。こういうのを野暮といいます。

確かに「時間とは何か」について、現代物理学が最終的な解明に至っているとは言い難いですが、わかっていることも結構あります。

杉浦先生がどの様な文脈で仰っているか不明ですが、

「本来、時間には方向がないんです。だから、物理学の理論は、時間を逆転させても基本的に成立します」

という表現は誤解を生みそうですね。強いていえば還元主義的な意味で「ミクロの物理理論は」といえば良いかも知れませんが、熱力学を始め、ループ重力理論のような例外を除き、殆どの物理理論は有向時間がある事を前提にしています。

例として出されている物体の運動はマクロ現象で、実際には必ず僅かに減速します。ニュートン力学は時間対称ですが、マクロでは近似でしかありません。

反物質の時間が逆行するという話は、1941年にファインマンダイアグラムをみたシュテュッケルベルグが、ディラック方程式の負の解について反物質は正物質が時間を逆行していると解釈できるとした所に着想があります。

映画では何度も時間の逆行と順行を繰り返すと、同じ時間に沢山の同一人物が現れますが、それはホイーラーとファインマンの「一電子宇宙仮説」と言って、この世界の電子は元は一つだけで、それが時間を行ったり来たりして増えている様に見えるだけという話に着想を得ていると思います。

不自然に見えるのは、人間の認知がマクロ現象に感じるものが「時間」だからです(笑)

私の考察はこちら。
因みにエントロピーは閉鎖系でも増大しないこともあります。

https://newspicks.com/news/5260958/
“陽電子とは、電子の『反物質』です。”

PET検査がこれを使います。PETのPは陽電子 positron から来ています。
① 陽電子を出す放射性物質を注射する。
② その物質が目的のところ(癌とか)に取り込まれる。
③ そこから陽電子が出る。
④ 近くの電子と衝突して“対消滅”を起こす。
⑤ その際、左右にγ線を出す。
⑥ それを検出して画像化するという流れになります。

PET検査はもはや癌診療に必須と言っても過言でありません。神経科学への寄与も重大です。上記④のところで、陽電子が近くの電子に衝突するまでにわずかに距離があります。それで画像がややボヤけます。癌診療では殆ど問題になりませんが、神経科学の分野では問題になるようです。
凄く面白いという話を聞いたのですが、まだ見る機会がありません。インターステラーにもハマったので、たぶんハマると思うのですが!
難しいことはわからんが、エントロピーの考え方はおもしろい。どんな現象も、エントロピーが大きくなるよう(バラバラになるように)に変化していますというのは、自己についても当てはまる。唯一無二のアイデンティティなど存在しないし、人は生きる時間の経過とともにむしろバラバラに自己は拡散していくものだという理屈は素直に受け入れられる。
彼の作品は物理学的に面白い挑戦がありますよね。「インターステラー」も大好きです