【真相】無観客でも売上増、競馬が示す強いコンテンツの条件
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記事にある馬券の売上増だけでなく、競走馬のセリ市もコロナ禍にもかかわらず例年以上に好調で、2020年の競馬業界は数字だけみたら良いニュースに溢れています。
一方で、これを「大成功」と振り返るだけではなく、売れている間に次の戦略を考え、投資をする必要があります。競馬の魅力がそのコンテンツそのものにあるなら、いまはなかなか新規ファンを獲得しづらい。無観客で既存ファンが投じる額が大きくなったのは短期利益にすぎず、次のファンをどう育てていくのか。来場が難しいなかでの新たな一手が求められます。
例えば、先週無敗の牝馬三冠を達成したデアリングタクトは、いわゆる"一口馬主"と呼ばれる数百人が数万円ずつ出資している馬です。
いままでは競馬ファンのコア層が一口をはじめるケースが多かったですが、これからは競走馬への出資が競馬の入口になるような仕掛けもまだまだ考えられるはず。
アメリカで最も栄誉あるレースの1つ、ケンタッキーダービーを今年勝ったオーセンティックという馬も、マイクロオーナーたちが出資している馬です。
このケースは、引退後の種牡馬としての権利もマイクロオーナーに分配する仕組みになっていて、日本の"一口馬主"とは違い、本当の意味で一部を所有しています。
いままで"馬主"というと、一部のお金持ちしかなれないもの、成金趣味と言ったイメージを持つ人もいたかもしれませんが、共有の形によっては馬を持つ楽しみをもっと多くの人に味わってもらうことはできるはずだし、これからもいろいろな形でその魅力をお伝えしていけるようにがんばります。
にしても、朝倉さんが書いているように、NewsPicksのオリジナル記事で競馬が取り上げられる日がくるなんて、本当に感慨深い。
注目のコメント
中央競馬の売上増について取り上げられていますが、ホッカイドウ競馬の年間売上がバブル期を超える勢いで伸びているように、地方競馬も絶好調です。
他のスポーツや興業、エンターテイメントが苦戦する中の受け皿になっている面はあるのでしょう。
昨年までのJRA馬券のネット売上は70%だったわけですが、必要に迫られれば人は行動を変えるということが証明されたような売上増ですね。
考えてみれば観戦者のほとんどがリモート視聴しており、取引額の大半がオンライン経由であるという点で、元から競馬はオンラインイベント的要素が強かったとも言えます。
競馬場や場外馬券売場のオペレーションコストを考えると、無観客レースは存外、主催者にとっても悪くないかもしれないとも思いますが、現場で実物の馬を見て、競馬のスポーツとしての側面も並行して打ち出せないことには即物的で味気ないギャンブルで完結してしまうことでしょう。
この点、一部とはいえ10月からの客入れ再開はうれしいですね。
「コンテンツの質が強い」とのことですが、血のドラマや、馬産地など取り巻く人の多さ、騎手との絆など、背景のストーリーに富む点は、競馬の魅力を奥深いものにしていると感じます。
私自身は10代の頃、日高の牧場でメジロマックイーン産駒の育成調教を担当していましたが、今でもマックイーンの血の入った馬を応援してしまいます。
「G1レースは社台の運動会」と揶揄される中、今年は菊花賞を残して、社台の馬がクラシックを制していないという異常事態。
記事にもある通り、天皇賞秋は「使い分け」で、レース前からアーモンドアイで堅そうな、やや退屈なレースになりそうですが、この点、引退前に非社台のコントレイル、デアリングタクトとの、世代を超えた三冠馬直接対決がなんとかして実現してほしいものです。陣営の英断に期待します。
それにしても、とうとうNewsPicksのオリジナル記事で競馬が取り上げられるようになるとは……。
ホッカイドウ競馬「バブル超え」へ爆走中、過去最高視野
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO64267900V20C20A9L41000/スポーツベッティングはJRA以外も地方競馬や競輪などどんどん強くなってきた。DAZNが地方競馬の配信始めるのが契機になってスマホ投票が一般化してさらなる発展を遂げるでしょうね。
コロナ禍で再注目すべきエンタメ・スポーツの一つが、中央競馬です。今年の競馬は本当におもしろい...。インタビューでは、無観客開催ながら売上が前年比でプラスとなっているカラクリを聞きました。
JRAのリスクをとった取り組みにはなるほど、と。そしてなにより、常にファンを熱狂させ続ける競馬のコンテンツとしての強さ。
一つのレースに、これほどのストーリーがあるとは。
今週日曜日、日本競馬の歴史が塗り変わるかもしれません。