農業の持続可能性に貢献したいカルビー社長の思い
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カルビーにとっての最大のリスクは、原料のじゃがいも不足。ポテチショックで発覚した通り、国産じゃがいもの持続可能性は、儲かる儲からない以前に、その事業の持続可能性にも直結します。
今カルビーでは、IoTを利用して天候情報を自動収集し、疫病発生日を算出する数式モデルによって独自に疫病発生を予測し、予防策を促すといった農家と連携した取り組みが進められています。
そして近年、TCFDへの賛同やカーボンオフセット電力導入など、気候変動対策がカルビーの中で活発化しているのは、異常気象による事業活動への悪影響への懸念と無関係ではないはずです。
そしてプラスチック容器包装に関する目標について。これはカルビーの話だけではなく、世界の多くの事業者・政府が設定したものに言えることだと思いますが、2030年または2050年をひとつの区切りとする環境目標が非常に多いです。しかし、2050年にもなると10年のロングスパンがあと3回も来るわけで、この時に世の中は想像もつかないくらい大きく変わっていると思います。
このような予測困難な未来の目標は立てにくいはずで、実効的な方策が十分に練られて設定されたものは少ないのではないかと感じてしまいます。例えば、あと30年もあれば革新的な何らかの技術が開発されているはずなので何とかなっているだろうという楽観視のもとに目標設定しているところもあるのでは。2050年目標を掲げる事業者が沢山ある中で、現段階のその本気度についてはかなりばらつきがあるように思います。
先の見えない未来での100%を目指すよりも、100%に拘らずに、80%でも60%でもよいので少し野心的な目標としたうえで、あえて現実的な達成期限を設定するほうが、結果的には達成が加速し効果的になるという考え方もあると思います。