【奥野一成】投資は「知の総合格闘技」である
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投資とは「現在の購買力と将来の購買力の交換である」とはバフェットさんの言葉です。今の消費(カネ、時間)を諦めて、それらの資源を投下することで、将来の資産(カネ、時間、才能)を得ることですが、いうほど簡単ではありません。
それは「短期的に、具体的な効用を得たい」という動物の本能に反するからです。
でも、一旦、刹那に手に入る快楽や効用を手放して、長期的、抽象的に考える能力は人にしかない才能です。この知的ゲームを楽しみたいものです。短い文章だが、「投資とは何か」がまとまっています。
「投資は自分より優秀な経営者や、優秀なビジネスモデルを持っている企業に少しずつ稼いでもらうこと。
短期間で倍になったりしませんが20年経ったら数倍になってますよ。
その20年を自分のやりたいことに使ってください」
「目先の売り上げをつくるための投資をしてはいけません。5〜10年後の利益を生むのは参入障壁です。そこを常に意識して投資できれば、この先も生き残れると思います」
スタートアップも既存企業も同じ。奥野さん、とてもいい講師ですね。投資を始める方に一つだけ注意したいです。
なんでプロも投資に失敗するのか、考えるべきです。どこのファンドマネージャーの投資プロセスや哲学は極めてロジカルでtheoryに基づいているにもかかわらず。プロインベスターはトップ大学の出身者で、努力も惜しまない。リソースも半端じゃない（有料データーを入手でき、業界のエキスパートや経営陣へのアクセスもある）。それでも殆どがマーケットに勝てない。どうしてだ？
それはマイクタイソンが言う"Everybody has a plan until they get punched in the mouth."だからです。
損切りしないといけないのに持ち続ける。買い増ししなければいけないところで動けなくなってしまう。頭がいいほど自信過剰になりがち。
すなわち、自分に負けてしまうのです。
だから投資はセルフコントロールがカギで、人間である以上、非常に難しいのです。結果出せた一握りのプロ投資家はアイディアを発掘することに努力するのではなく、セルフコントロールの仕組みつくりに専念して成功した人たちです。
