デジタル課税、年内合意を断念 米欧の溝埋まらず
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注目のコメント
年初からコメントしている通り残念ながらG20ではまとめ切れませんでした。 https://newspicks.com/news/3678775?ref=user_143212 一応ブループリントはまとめた、という体にしているが、範囲も税率もほとんど未定に近く「アメリカが席を立たなかった」という事を強調せねばならない程度には紛糾して終わった。
もっともWHOしかりNATOしかり、もはや世界は国際協調から多極均衡に明確にパラダイムシフト済みにて、米-EU間の合意、米中冷戦戦況らのバイの関係性の積み重ねでもって得られる結論を、追認する程度の機能しか持たなくなっているわけで、それを世界で最も頑張っていて、最も成果を上げているのが、好き嫌いはともかくトランプなのでしょう。ブレグジットを巡る英国とEUの対立が示唆する通り、様々な規制を課して域内企業の活動を制限して競争力と成長力を削ぐ傍ら、EUの価値観に基づく同様の規制を他国に“輸出”して相対的に有利な立場を作って成長しようというのが欧州の基本的な立場であるように感じます。対する米国は自由な競争を企業に促して勝ち残った企業は制約しないというのが原則で、現政権は殊にその傾向が強そうです。EUの顧客を相手に稼いだ利益はEU域内に還元せよと主張するEUと、強いが故にEU勢を打ち負かしてEU域内でサービス提供する自国企業にEUがクレームするのは筋違い、恒久的拠点への課税を原則とする現行ルールを変更してまで負けた欧州になぜ税金を払うのか、という米国の争いです。米国が世界のリーダーとしての役割を降りた感がある昨今、簡単に折り合いがつくことはなさそうに感じます。合意すれば「世界全体の法人税収が最大年1千億ドル(10・5兆円)増加」するとのことですが、それはGAFAの成長力をそれだけ落として米国に不利に働くかも知れません。世界の税収が増えても自国の税金が増えなければ米国にとって意味がない。「独自課税などが横行すれば世界の成長率を1%超押し下げる」とのことですが、それがどうしたと米国が思っても不思議ではなさそうです。EUほどの交渉力を発揮し難い我が国など他のG20諸国は、成り行きを見守るしかないのかな・・・ (・・;
残念なニュースです。
国際的な課税ができず、過度な「節税」が可能となると、税収が見込めません。
企業が流出しないよう、法人税の切り下げが加速します。
その埋め合わせをするのは消費税です。
一般消費者は逃げ場がないので、税金を納めるしかないんですよね。
この動きが加速すると、低所得者層から反発が起きます。
「オレたちは一生懸命税金を納めているのに、エリートは脱税まがいのことをしている、不公平だ!」
となるわけです。
選挙でもこうした声は反映されます。
反エリート主義、自国第一主義、貧者のための政策…いわゆるポピュリズムです。
こうしてトランプが勝ち、欧州では極右政党が登場し、WHOなどの国際機構は弱体化しました。
日本も例外ではありません。
2019年の参院選では、極端な格差是正策を打ち出すれいわ新撰組が躍進しました。
議席数こそ2ですが、得票率は4.55%。社民党より上で、国民民主党に迫る勢いでした。
まだ動きは小さいですが、都市部の貧困層を中心に指示を得ています。
(東京では得票率7.95%)
格差は日々拡大しています。
アメリカでは過去数十年で最大の格差となりました。
https://news.yahoo.co.jp/articles/74f8fd7ae99739e39c854d0ceed661edb80bdb80
富裕層や巨大IT企業といった「持つ者」への課税。
これを進めないと、ポピュリズム政党が力をつけて、既存の枠組みが揺らぎます。
歴史を振り返ると、秩序が破壊された背景には、常に極端な格差がありました。
同じ過ちを繰り返さないように。包括的な課税策は何とか作り上げたい。