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NECは、生体認証技術や融資審査AIなどの提供も進めているが、銀行システム連携を進めていくという前提になると、基幹システムベンダーとの連携が必須になる。一方で、NECの他にもNTTデータやIBM、日立といった基幹システムを提供するベンダーたちは、なるべく自社または自社に近いところのサービス導入を狙い、基幹システムの保守など他の契約も含めて多方面での交渉を迫る形になりやすい。そうなると、ソフトウェアを持っている会社と連携してその中でオプション的に販売/導入を進めていくという方法が販路の拡大と導入ハードルの低減の両方に役に立つだろう。そしてこのような実績をもち、基幹システムのリプレースでの存在感を出すということにも繋がっていくだろう。

純利益でいうと赤字ではあるものの、売り上げは直近3年ではSaaSの事業特性もありしっかりと上昇し700億円程度。EBITDAは直近で80億円。Software界隈のM&Aではその金額規模が大きければ大きいほど、ValuationについてはEBITDAに対する掛け目が大きくなる傾向にあり、200m USDを超えるディールであればEBITDAの20倍にもなるというデータもあり、織り込んでいるシナジーの実現というところに今後注目ではあるものの、買収価額としては妥当である見方は十分にできるだろう。
買収はできても、統合できるか、活用できるか、はまた別の話。難航する企業が多い中、本当の意味で取り込めるか。
プレスリリースを見ると売却株主はAvaloq社の持株会に加えてPEファンドのWarburg Pincus。海外ニュースによれば、Warburg Pincusが45%、Avaloqの創業者と従業員が残り55%を保有し、すべてをNECに売却。
Warburg Pincusは2017年にAvaloqの35%株式を取得(その後、持分買い増し?)。報道によれば当時の企業価値はGBP812M(約1,100億円)なので、来年4月ディールクローズと想定して、4年でエグジットだとIRRは約30%。しっかりとリターンを出しています。
なお、EBITDAが80億円ぐらいある一方で当期利益は34億円の赤字というのは、依然として相当レバレッジが効いているためと推察。今回の取得価格約2,360億円が負債を含めた企業価値なのか株式価値なのかは不明。
仮にNECが本件買収金額を全額デットで調達すると、有利子負債は約9,000億円に増え(足元は約6,600億円)、その場合のD/Eレシオは約1倍。有利子負債/EBITDAは3倍強と(2021/3期のEBITDA予想のコンセンサスはを約2,800億円と予想)、相当財務レバレッジが高まります。
NECは相当の勝負に出た印象です。
https://jpn.nec.com/press/202010/images/0502-01-01.pdf
大手企業のイノベーション推進への取り組みの中では抜きん出た感のあるNECなので、期待してしまいます。
NECは生体認証の技術では世界最高水準にあり、その他の技術も進んでいますが、これらとどのように統合的な事業としてイノベーションを生み出せるか、という勝負になるのでしょう。
元々日本企業は、1980年代の竹内・野中のイノベーション研究にあるように、機能間を受け渡してつないでいくリレー型の製品開発ではなく、機能(職能)横断型ラグビーのスクラム型、ないし刺し身の切り身のように機能間が交差しながら製品開発をするところに特徴がありました。実際、今でも、日本の企業からはどこかそういう取り組みの名残り、理念が研究をしていても感じられます。
完全な飛び地ではなく、戦略の筋のあるM&Aの取り組みが成功するかどうかは、既存事業・技術との連携が重要になってきますので、NECが今後その点にどう取り組まれるのか、あるいはまた別な方向を選択するのか、大変興味をもっています。
是非日本企業のイノベーション推進の新たな地平を切り開いていただきたいと思います。
日本電気株式会社(にっぽんでんき、英語: NEC Corporation、略称:NEC(エヌ・イー・シー)、旧・英社名 Nippon Electric Company, Limited の略)は、東京都港区芝5丁目に本社を置く住友グループの電機メーカー。 ウィキペディア
時価総額
1.72 兆円

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