日本製鉄、高炉1基を年内再稼働へ 車など需要戻る
日本経済新聞
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鉄の素材は、形状やサイズ、めっき等にもよりますが、オーダーしてからできるまで2ヶ月ぐらいかかります。
ですので、例えば自動車になる鉄の素材は、加工屋さんで在庫を多く持ち、さらにその加工屋さんに素材を提供する素材屋さんで多く在庫を持ってカンバン制度を支えています。
今回のコロナショック、またそれに近い状況に陥った場合には、ほぼ全ての需要が急減します。それぞれの在庫が絞られますので、復旧していく時には、鉄鋼メーカーにオーダーが集中しがちです。
高炉の再稼働は、100% の出力になるまで半年近くかかるため、しばらくは鉄の素材が足りない環境が続くものと思われます。
ちなみに、高炉から出た銑鉄は、その時点では何になるか決まっていないのですが、次の工程である転炉に入れられる時にはある程度決まっています、、
カンバン制度により納期遅れに対するプレッシャーのきつい自動車に銑鉄を取られがちなので、他の製品向けの素材は暫く不足がちになることが予想されます。自動車産業の急回復を受けて(メーカーによって温度差はかなりありますが)、鋼材の一部の品種では品薄感(タイト感)が出ております。しかしながら、実際には需要の回復が主因ではなく、現場感覚としては、商社や特約店が長引く不況の為にメーカーへの鋼材の申し込みを減らし在庫を極限まで減らして来た結果、市中在庫は近年稀に見る低水準、そこに降って湧いた一部の自動車メーカーの増産が品不足感を加速させているだけの状況です。他の鋼材需要先の産業の景況感は未だまだら模様。決して鋼材需要全般の需要回復を背景としてはいないことには留意が必要かと思われます。