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この本にあるように、西さんはマイクロソフトに行かなかった人生というのが常につきまとっていたのだろう。人によっては、このような高いベンチマークがプラスになることもあるだろうが、いかんせんベンチマーク対象が良すぎた(悪すぎた)。
それにしても、西さんは人脈(ネットワーク)作りがうまいのだか、下手なのだかわからない。しかし、これが西さんの魅力であるとも思う。
アスキー株は順調に上がっていましたが、それでもあまり素直に喜べなかったのは、マイクロソフトの株価の時価総額と比べていたからです。
マイクロソフトは時価総額何千億円。こちらはたったの300億円。
この焦りが僕をさらに巨額の投資へと駆り立てました。前述した半導体メーカー「ネクスジェン」、インターネット、映画の配給への投資。
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若い読者は知らないかもしれない。あのマイクロソフトがベンチャー企業だった1970年代後半、創業者のビル・ゲイツとポール・アレンの傍らに、ボードメンバーとして一人の日本人がいたことを。その日本人こそ当時まだ20代だった西和彦氏だ。
しかし、西氏は経営方針の相違からビル・ゲイツと決別し帰国。アスキーを上場させ、出版、ソフトウェア、半導体、通信事業を拡大するが、バブル崩壊とともに経営が悪化し、社長の座を追われることになる。
波乱万丈な「半生」とその「反省」を語り尽くす。(全7回)
■第1回 ビル・ゲイツとの出会いと決裂をすべて話そう
■第2回 ビル・ゲイツに電話「理想のパソコンをつくりたい」
■第3回 「人脈と情報」の2つを持てば、大きな仕事ができる
■第4回 ビル・ゲイツに対抗したくてアスキー社長になった
■第5回 経営悪化の地獄。CSK大川功さんの「奴隷」になる
■第6回 学問の世界に身を置いて、精神の安定を保つ
■第7回 混沌とした時代を生きるには、風と波を感じ取れ