【ワークマン 土屋】「データ経営」と「しない経営」で快進撃
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注目のコメント
とても面白い!!
『競争がないので、ゆっくりシェアを取っていけばいいというのが私の考えです。15年ほどかけて少しずつ増収増益していくほうが効率的に成長できるのではないかと考えています。』
この言葉が、昨日出ていた下記記事の背景だとも思う。圧倒的な障壁を持つ事業を持っているので、長期目線で考えられる。長期成長ためには品質・執行力が重要で、だから期限を設定しないという方法が取れる。
https://newspicks.com/news/5330539
そして物産のなかで40代半ばで社内ベンチャーの社長になられている。そこから見出しにあるようなデータやデジタルに対しての考え(先日の下記記事含め)は延長線上にあると思うのだが、繊維・アパレル畑ではないなかで、これまで職人向けだったワークマンをカジュアルに変えられたのが興味深いし気になる。
https://newspicks.com/news/5295098
そして『ユニクロの背中が見えるまでは着続けるつもりです。もしかしたら長く着ることになるかもしれません(笑)』という言葉もチャーミング。
ワークマンがこの市場に出てこれたのは、ユニクロによって機能・スタイル・コストを重視するセグメントが成立・成長したからというのもあると思う。独自の機能性をもった商品展開で伸びているワークマンプラスですが、そこに至る過程が語られていて大変興味深かったです。
既存の作業着市場は事業は確かにニッチトップではあるものの、このままだと成長に限界があるというところから、新しい領域の探索を始めた、というのがこの記事の中で出てきます。
「試行錯誤の中で見つけたのが、低価格でプロ仕様の高機能というゾーンでした。アウトドア、スポーツ用品の世界では、低価格かつ機能性を前面に打ち出したブランドがないうえ、この空白地帯には4000億円もの市場規模があることが分かりました。」
既存事業で培ったノウハウや技術をどのように多角化の方向へ活用するのか、というのは、極めて難しい経営課題だと思いますが、「試行錯誤の中で見つけた」というところが大事な点だと思います。
以前の「シゴテツ」で取り上げられた業務スーパーの沼田さんもそうですが、新たな戦略上のポジションの発見、そして、その中での事業展開の遂行は、結果的にはいくつかの回り道をしながら発見するものではないかと思います。最初からそのポジションを見つけられることはめったに無いし、また、回り道をする過程で様々なノウハウや知識、新たな視座を身につけることになるのであろうと思います。
そうすると、ここから学ぶべき点は、現状の市場の成長に限界を感じている企業経営者にとって、試行錯誤のプロセスをいかにうまく実施するか、ということではないでしょうか。
この記事ではそこは取り上げられていないものの、相当な数の失敗もあったのだろうと思います。ただ失敗すれば試行錯誤になるのではなく、失敗からわかったことが何かを考えながら進んだのであろうと想像します。
この先のインタビューも大変楽しみです。リフォーム会社を経営しています。周囲の職人さん達に「ワークマンいいよ~」と言われ、数少ない女性向き/メンズのSサイズを買ってきてもらうようになってから、現場で欠かせないアイテムとして愛用しております。
個人的には、深刻な人材不足に悩む建築建設業界に、女性や若者を呼びこむ取り組みをしてきました。
日本建設業連合会によると、建設業における職人は2025年には2014年から128万人が減少する、と推計。また、2025年度までの目標として、生産性向上による省人化で35万人分、新規入職者を90万人増やすとしています。新規入職者は、34歳以下の若者を中心に90万人うち女性を20万人以上としています。
ヤカラ風だった作業着の機能性とファッション性が高まることは大変有意義で、間違いなくワークマンさんの貢献は大きく、選択肢が増えましたが、失礼ながら#ワークマン女子のような業態は、まだ少数派である女性の業界担い手にとっては、上記のような観点でいうと、そっちの方向じゃないんだよな・・となんだか、がっかりしてしまいました・・・
ワークマンさんの売上を支えてきたのは、建築業界のユーザーです。
例えば、力の弱い女性や高齢な職人をサポートするようなウエア・軽くて使いやすい作業性のよい工具など・・・この業界の構造的な問題解決につながるようなソリューション提供もぜひとも期待したいです。