【楠木建】なぜ、次世代リーダーに「センス」が必要なのか
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まさに。
新規事業も「バリューポジション」=「顧客から選ばれる理由を一言で言うと?」という抽象と「営業ドキュメントの内容」「プロダクトの機能」「プロダクトのデザイン」「プロダクトの価格」の具体を往復する回数で勝負は決まる。
顧客の反応を沢山集め、それを解釈し直して、各所に展開する作業を何度も何度も繰り返す。回数を稼ぐためにはそれをやり続けられる思考速度、思考深度が重要。一番大切なのは思考体力。
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思考や創造のプロセスは、常に「具体と抽象の往復」だというのが僕の考えです。シンプルに表現するならば、それができる人がセンスのあるビジネスパーソンだと思います。
再度クルマで例をあげますと、ブランドが掲げるビジョンや新モデルのコンセプトというものは抽象レベルでしか定義できません。
しかし、それだけだと形にならないので、エンジンのスペックや外観のデザインを決めて具体化していく。
でもそのプロセスで「ちょっと待てよ、本当にコンセプトに合っているかな?」とまた抽象に戻り、「やっぱりこっちの乗り味にしよう」というように具体的なエンジニアリングに落とし込んでいく。
この抽象と具体の往復運動の「幅の大きさ」や「スピードの速さ」「頻度」がセンスの正体なのではないかと考えます。
注目のコメント
センスとスキルの比較面白いですね。私もメンバー皆さんにスキルをつけて欲しいと施策を出し続けていますが、センスをつけて欲しいといって何を具体的に次世代リーダーに体験してもらうかというのは、興味深いテーマです。
センスとは何かと考えた時に、ここである具体と抽象の往復はなるほどなと思いました。
私がイメージするセンスがある人というのは、総合力がある人で、かつ、今ですと柔軟性にとんだバランス力がある方だと思います。どのようにセンスを磨くかは、やはり色々な実際の経験から学ぶことが多いと思いますが、重要なのは他からのフィードバックを受け入れ、色々な観点、見方があることを認める力かと思います。センスがある人は潜在的に持っている力もあると思いますが、ぜひウィズコロナの時代においての次世代リーダー育成に良きセンスを取り入れたいですね。楠木先生に「次世代リーダーに求められる資質はなにか」という、非常に難しい問いをぶつけてみました。その答えが「センスがあるか、ないかで変わる」というものでした。
ビジネスにおける「センス」とは何なのか、これからの時代を引っ張っていくリーダーにこそなぜ「センス」が必要となるのか。なかなか人に説明しにくく、抽象度が高い「センス」ですが、楠木先生のお話をお聞きして、リーダーであればあるほど、必要性が高い素養だと感じました(もちろん自分のような末席の者でも)。
そして後半では、「次世代リーダー」に向けたBMWの御館さんとのトークセッションを実施。楠木先生が持つBMWのイメージは「能動的」とのことで、まさに自分でビジネスをぐいぐいすすめる、センスドリブンなリーダー像と重なりました。ぜひご一読ください。車体のスペックはスキル、駆け抜ける歓びはセンス。
その辺の企業理念よりずっとユーザー(ドライバー)に浸透したBMWのブランドビジョン。実際にBMWで格上シリーズに乗り換え続けていく人はこの『駆け抜ける歓び』をたんなるスローガンでなく体感し、熱狂しているように思う。