【解説】なぜ原発輸出は「ゼロ」に終わったのか
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「日本の原発を殺したのは、首相官邸、安倍政権…」との言葉は刺激的ですが、最後もう少しお話を聞きたいところでした。
原発輸出はインフラ輸出の中でも巨大な事業であり、原発技術者を育成する視点もあったと思います。考えたくはないですが「日本の核武装」も含めた安全保障の立場から、技術者を将来に渡り確保すべしという意見もあります。
一方で、原発輸出をテーマに取材する中で見えてきたことは、原発を稼働させるための「燃料」の存在です。「ペレット」と呼ばれる指先に乗るほどのラムネの粒状の固形物が、原発稼働により一般家庭の8ヶ月分ほどの電気を生み出すのです。この素ととなるのが濃縮ウランで、日本に輸入されているモノの大半はアメリカ製です。
日本は粉末状の濃縮ウランをアメリカから輸入し、ペレットに仕上げる加工技術が世界的に優れていることはあまり知られていません。実はとん挫したベトナムの「日の丸原発」では「燃料供給」も政府間の覚書に記されていましたが、その背後には原料の濃縮ウランを供給するアメリカの存在がある訳です。
ウランは核兵器に転用される恐れがあるため「採掘国」と「濃縮国」の国籍が、ペレットに番号や記号で記録され、国を移動するごとにIAEAへ報告される決まりです。このため日の丸原発の背景には、「核」で儲けつつ、それを世界規模で管理したいアメリカの思惑があったとも言われています。
シェールガス革命と福島での事故を契機にエネルギーに対する考え方は随分変わりました。しかし今も核燃料は生き続け、世界で原発は稼働しています。使用済み燃料の問題も含め、核を扱う技術者の継続的な育成は「廃炉事業」の視点で必要と考えます。日立製作所の英国原発撤退で日本の具体的な原発輸出はゼロになりました。東芝の米原発大手買収のころから十数年。日本の原発輸出が失敗してしまった理由はなんだったのでしょうか。
経済産業省・総合資源エネルギー調査会委員として国のエネルギー政策にも関わっている国際大学大学院の橘川武郎教授にお話お伺いしました。
日本の原発建設の技術力について以前、担当していた知識からまだギリギリリードしてるだろうと思い込んでいたため、橘川教授のお話に正直、驚いてしまいました。
ちなみに中国はパキスタンで中国国産技術をつかった華龍一号型の原発建設を進めています。海外から技術導入して作る中で学ぶ、日本が過去に行ったことを、凄いスピードで中国も行った結果です。
理解しやすいようにグラフィック多めにしてみました。かなり手厳しい安倍政権の負の部分を指摘。憲法改正をしたいがために絶対安定多数を維持したかった。それでも国民の機運は盛り上がらず改正に踏み出せなかった。そのために犠牲になった、必要な動きが取れない、政策はたくさんあると思います。
特に原発はタブーになってしまい、進めもしない、引くこともできない。
"安倍晋三前首相の悲願の憲法改正に必要な3分の2以上を取るためには、原発の「建て替え」という方針は邪魔だった。"