米FRB、低金利維持を確約 インフレ率2%超えまで
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質疑応答の中で特に興味深かったのは、2023年に至ってもインフレ率が2%丁度にしかならないという見通しをFOMCが提示したことは、金融政策の信認を損なうのではないかという記者の指摘でした。
この見通しは、新たな「緩やかな平均インフレ目標」の下では、2023年になっても政策目標を達成できないことを意味します。だったら、FOMCには、そうならないように追加緩和を行うことが求められるはずというロジックです。
日本国内では既にお馴染みの議論ですが、米国でもこういう話になってきたことは改めて印象的です。
しかも、そもそも「平均インフレ目標」の採用に至った金融政策の見直し作業の出発点は、構造的な要因によって低インフレ環境が定着したという問題意識だった訳です。だとすると、新たな目標の達成が逃げ水のように遠ざかっていく恐れが小さくないという意味で、やはり金融政策の信認に関わる問題を含んでいるように思います。