【激震】白人が「マイノリティ」になると、起きること
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米国は、世界中の人が寄り集まってできた国であるからこそ、拠りどころが求められます。「出身国」というのもありますが、何代も経つと先祖の出身国との関係は薄れ、その言語も話せなくなります。別のよりどころに「宗教」もありますが、米国は宗教は重視しても、特定の宗教だけ優遇はしないのが基本です。
結局、最も大きな拠りどころとして、「人種(race)」という米国独自の制度的枠組みがつくられました。これは公的な制度でもあり、教育や福祉においても重要な基準になります。米国に住む人間は、全て「白人」「黒人」「ヒスパニック」「アジア人」のいずれかに分類されます。日本人は、自動的に「アジア人」として中国人やインド人と同じ人種に分類されます。
ただし、この「人種」という分類は、生物学に根拠があるわけではなく、ごく曖昧なものです。バーンスタインのミュージカル、「ウェストサイド・ストーリー」では、ポーランド移民とプエルトリコ移民が血で血を洗う抗争をしていますが、あれは白人とヒスパニックの争いではありません。当時の基準だと、白人というのはアングロ・サクソンかつプロテスタント(WASP)でなければならず、カトリックもしくはユダヤ教徒でスラブ人のポーランド系は、白人扱いされていませんでした。
今では、白人の範囲は広がり、カトリックでもユダヤでもモルモンでも、スラブ系でも、白人扱いされます。WASPだけに限れば、とうの昔にマイノリティだったでしょう。米国から人種という制度はなくなりませんが、白人という分類の範囲を操作する試みは続けられてきました。
米国の白人の場合、問題はマイノリティになるということよりも、格差が広がり過ぎて、同じ白人でも富裕層とそれ以外で別世界のようになってしまったことでしょう。黒人は黒人で、やはり富裕層とそれ以外では別世界です。
白人の中間層、貧困層が人種という枠組みに期待しているのは、仕事、教育、住宅を保障してくれることでしょう。黒人もやはり、人種という枠組みが自分たちの生活を向上させる仕組みなのに不十分なのが主な不満でしょう。今、多くの米国人が「人種」にこだわるのは、団結して生活を向上させる枠組みが、「人種」以外になく、「人種」という枠組みに本来あったはずの助け合いの仕組みをよみがえらせたいからでしょう。「若いのにリベラルでなかったら、あなたは心がない。歳をとっても保守でなかったら、あなたは脳がない」という有名な言葉があります。(チャーチルが言ったとされるものの、真偽不明)
実際、アメリカの若い世代は上の年代に比べてリベラルです。それも、明らかに人種差別や気候変動の問題への感度も高い。
しかも人種的にも多様な点を見ると、歳をとったからといって保守化する雰囲気もありません。
逆に保守層の白人は人口が減っていて、早晩マイノリティになると予想されます。
そんな中で起きているトランプ現象は、それ自体が「矛盾」とも捉えられます。
これをどう捉えたらいいのか、白人至上主義者を含めアメリカで数多くの取材経験を持つ、慶應SFC渡辺教授による寄稿でお届けします。>中西部の工業地帯「ラストベルト」の工場労働者たちも、トランプ氏を後押ししています。
いやいや、元々ラストベルトは民主党支持者が多い地盤だったはず。ただ、民主党政権が何もしてくれないので、見捨てられた白人労働者が自分たちのことを見てくれるトランプ大統領を支持しているだけです。
それを裏付けるように、トランプ嫌いのマイケル・ムーア監督も『民主党はヒラリーの時と同じ過ちを犯して負けようとしている』と痛烈に批判しています。
“The Biden campaign just announced he’ll be visiting a number of states – but not Michigan. Sound familiar?” Moore wrote, presumably indicating Hillary Clinton’s 2016 race when she made the error of avoiding some states that then swung to Trump.”
https://www.google.co.uk/amp/s/amp.theguardian.com/us-news/2020/aug/29/michael-moore-donald-trump-repeat-2016-warning