ソフバンクG、株式デリバティブで約40億ドルの含み益-報道
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元ソフトバンク社員で、気になる記事!
赤字倒産を煽るYouTuberさんが散見されますが、
厳しい時代ながら、時代の最先端エッジを捉え、洞察力と社会に貢献できる分野で実績を残しているかと。AI医療、がん研究等のメディカル分野等にも期待してます。ソフトバンク/ソフトバンクグループの決算発表と質疑応答をリアルタイムで生配信できる企業は希有な存在。情報革命で、人々を幸せに!コンセプトはブレてません。孫正義氏を応援してます。
注目のコメント
オプション理解している人にはこの意味分かると思いますが、社員のストックオプションと同じように、将来株価が上がったときに、今の株価で買える権利がコール(買い)オプションです。社員は無料で貰えますが、一般のオプション市場でこの権利を誰でもお金(プレミアム)を支払って買う事ができます。期日を設定しないといけないですが、その期日に株が思うように上がらなければ、プレミアムを損します。上がれば、株価の差額マイナスプレミアムが利益です。利益はロックされます。
報道によると、ソフトバンクはテック株価が上がることを前提に、このコールオプションを大量購入したわけですが、それに便乗して多くのロビンフッターも購入したようです。そのため、この権利を売った側のディラーは、本当に株価が上がった時の損をヘッジするために、自分達でも株を購入し、それが原因で本当に株価が上がってしまったという現象が起きたようです。みんなで株価を上げたような感じ。
同時にソフトバンクは、逆サイドの、特定の株価で株を譲渡する義務(コールの売り)も引き受けてます(すなわちスプレッド)。これは売りなので、逆にプレミアムを貰えるわけですが、株価が上がった時に、権利を買っていた側に市場価格より低く設定された値段で渡さないといけませんので、実際に株を持っていなければ、市場で高い株価で仕入れて、安い株価で渡さないといけません。スプレッドにしておかないとロスが無限になるので、通常コールの買いと売りを同時に入れます。
しかし、このトレードの凄いところは、ソフトバンクはすでにその株を持っているので、持っている株を渡せば良いだけです。もちろん上がった株を手放すのでロスになりますが、コール買いの方で十分利益を出すので、株価が上がった場合、スプレッドで損失を出すことはありません。しかもこれからベアマーケットになる可能性もあるので、株を手放してしまう事が出来るわけです。
ただ、今報道されているのは、ショートタームで株価が上がったところで期日前にクローズする方法です。オプションには期日がありますが、期日まで待たずにトレードをクローズする事が出来ます。最初の頃に急に株価が上がった時に、最も利益が出るタイミングでクローズする方法ではないかと報道されています(これだけの量のオプションを引き受けてくれる市場はないと思いますので、一部だと思いますが)。ルールで許された範囲での価格操作に近いですね
資金が潤沢にあるからできる技
量的緩和の方向性に賭けたのか?
・現物株を仕込む
・コールオプションを買う
・マーケットメーカーがデルタをヘッジ(現物買い圧力)
・ロビンフッダーなどの個人が追いかける(さらなる買圧)
・より高い権利行使価格を売る/デルタをニュートラルへ
・権利行使日(満期日)に利益が確定
おまけ
・ソフトバンク株あがる
・年金(GPIF)と日銀が喜ぶ
・日本人も喜ぶ
相場では日本の投資家が食い物にされてきたイメージが強いので、今回の利益(確定すれば)お見事! 素晴らしいこの手のビッグネーム(アップルなど)のプレインバニラオプションの組み合わせは正直機関投資家自身および個人株主でもできる。株主が自分でできることを、わざわざSBGがやる意義は乏しいということですね。よほどの利益を出さないと正当化できないでしょうし、マネジメントリソースの活用法の問題というガバナンスの根幹にかかわる事案だと思っています。
PS
まあそんなにリソースをかけてない、という反論が聞こえてきそうです。でも1秒でもマネジメントが本来のミッションから乖離する時間を使うことを社外取締役はどう考えているのか是非聞いてみたい。