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【完全解説】日本人を縛るハンコのすべて

NewsPicks編集部
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  • 弁護士ドットコム株式会社 取締役 クラウドサイン事業責任者

    今回取材を受けましたクラウドサイン事業責任者の橘です。

    2015年10月にクラウドサインをリリースし、クラウドサインでは本人が自ら電子証明書を購入しなくてもインターネット上で契約手続きができる立会人型の電子契約が最も利便性が高いと判断しました。

    しかしながら、クラウドサインで締結した契約書は法務省の登記が通らない。電子署名法という法律に準拠せずに民事訴訟上で文書の真正性が推定されない。個別法にて労働条件通知(雇用契約とセットの通知書)は紙での交付義務がある。会社法にて取締役会議事録はクラウドサインでの締結NGなど、法的な壁がありました。また、クラウドサインを導入しても取引先が印鑑を求める場合も多い、商慣習の壁がありました。

    インターネット事業特有のUX向上、チャネル開拓、CVR改善、セールスオペレーション構築だけでなく、法律と商慣習を、変える必要がある事業でした。

    それでもこの5年間、ユーザーの皆様に信じていただき、9万社に導入いただくことができました。本当に地道な努力と、何千回と法的に問題ないとの説明をしてきました。疲れた、と何度思ったことか。

    2020年5月、内閣主催の規制改革推進会議に出席させていただいて以降、会社法の解釈が変わり、クラウドサインで取締役会議事録の合意が可能になりました。法務省の商業登記手続きにクラウドサインで締結した書類が受付可能になりました。電子署名法に準拠する方策が示され、民事訴訟上での文書の真生性が推定される基準が明確化され、クラウドサインも満たす方策が出来ました。法律の壁が解決されました。優秀な行政組織の皆様、法律家の皆様と出逢えました。今一度感謝申し上げます。

    印鑑制度は147年前に出来たとされています。147年もの間に様々な裁判例ができ、判例となり、実務慣行が出来上がり、商慣習と呼ばれるようになりました。印鑑はどこからでも作成/購入可能となり、故に国民的な利便性が生まれました。

    2020年、上記法的インフラが整い、クラウドサインが本格的に普及する元年です。次の商慣習を積み上げていきます。

    今からこれからの100年を創っていく。これから様々な裁判例が出てくるでしょう。判例となり、実務慣行が生まれてきます。次の100年を、次の商慣習を創っていく覚悟で、ユーザーの皆様のため人生を賭けて努力して参ります。


注目のコメント

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    東京大学 大学院情報理工学系研究科電子情報学専攻 教授

    はんこに関する小学生の自由研究が話題です。

    「はんこってなんで押さなきゃいけないの?」 小学生の自由研究がガチすぎて「その辺の卒論超えてる」「将来有望」 (1/2)
    https://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/2009/07/news056.html


  • コンサルタント(元NewsPicks記者)

    なかなかハンコをやめられない理由のうちの一つに、民事訴訟法第228条第4項があります。「押印や署名があれば、その文書が成立していると推定される」という内容で、契約の成立をめぐった訴訟になった際、重要になります。

    この民事訴訟法第228条第4項の「電子版」が電子署名法第3条。クラウドサインやドキュサインなどの電子契約サービスに、この第3条を適用できるのかどうかは長らく不明でしたが、9月4日に大きく動きました。

    政府が、本人確認の際に二段階認証などの方法をとれば、適用され得るという見解を示したのです。

    こうした流れを前向きに思う一方、そもそもの部分、民事訴訟法第228条第4項の是非も問わなければならないと感じました。現在は全く同じ印影のハンコが大量生産されていますし、3Dプリンターなどの技術により偽造も容易にできる時代になっています。そのため、ハンコよりも契約前に交わしたメール文などの方が、良い証拠になり得るのではないでしょうか。

    現在の社会にそぐうものではなく、「法律のための法律」になっているように思えてなりません。旧態依然とした法律によって企業の生産性が下がっているとしたら、勿体ないことです。


  • NewsPicks CXO

    『ハンコの文化史 古代ギリシャから現代日本まで』(新関欽哉著)によれば、日本で「記名+捺印」という慣習が生まれ、海外のように署名(サイン)が根付かなかった、その秘密は明治時代の大論争にあったそう。

    法律でハンコのない文書は裁判上証拠にならないと決められると、偽ハンコや盗ハンコが跋扈。そこで司法省は「サイン」にシフトしようとしたけれど、識字率が低い間は暫定的に「サイン」+ハンコにしようと提案。ところがこれに反発したのが大蔵省と銀行で、大量の書類に忙殺される彼らはサインが面倒なので、「記名」+ハンコじゃないとやってられないと。つまり大量の紙と低い識字率を前提にした「120年前の決定」を、今も日本人が引きずっているのには衝撃を受けたのですが、詳細は本スライド記事をぜひ。

    ところで、クレジットの「お辞儀ハンコ」もまた取材チームで論争に。本スライドのデザイナー國弘さんへの敬意を込めたわけですが、「偉そうじゃないですか」「感じ悪くないですか」のような声が。無意味どころか時代錯誤でもある慣習なのだと感じずにはいられません(笑)。


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