NY株、半年ぶり高値 治療期待、2万8千ドル回復
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米国株式相場は3営業日続伸。ダウ平均は378.13ドル高の28308.46ドル、ナスダックは67.92ポイント高の11379.72ポイントで取引を終了しました。ニューヨーク証券取引所の出来高は前週末比6258万株減の8億1165万株と相変わらず夏枯れ相場。
昨日の相場上昇要因は:
(1) トランプ政権が米食品医薬品局(FDA)が血漿(けっしょう)を用いた新型コロナ感染症治療法を緊急認可したと発表したこと
(2) 英アストラゼネカとオックスフォード大学が開発しているワクチンを大統領選前の実用化のため通常の規制基準を迂回させることを検討していると報じたこと
(3) フロリダ州の感染件数も6月中旬以来の低水準に改善するなどウイルス感染に鎮静化の傾向が見られていること
というように新型コロナ関係でポジティブなニュースに反応した相場でした。
デルタ航空社から「先週末に、新型コロナで運航を停止している国際線50便について、今年の冬と来年の夏に運航再開を計画している。同社は2021年夏に、シアトルと東京、ソウル、北京、上海を結ぶ各路線をそれぞれ毎日運航する。」と発表があり、同社の株価は上昇しました。アジアの主要都市へ運行できるのが1年先というのは果たしてそれまで会社が維持できるのか疑わしい筈ですが、市場はポジティブに捉えて反応していました。
今週は(1) 追加経済対策を巡る与野党協議の行方、(2) 対立激化が懸念される米中関係を注目しておく必要があります。
27日にはパウエルFRB議長の講演が予定され、ゼロ金利の長期維持に向けたフォワード・ガイダンス強化についての言及の有無が注目されます。
米経済指標は8月消費者信頼感指数、7月新築住宅販売件数、7月耐久財受注、4-6月期GDP改定値、新規失業保険申請件数、7月個人消費支出など。企業決算はS&P500の16銘柄が発表予定です。ワクチンに対する日米の期待格差は相当に大きいですね。ワクチン開発について、日本のメディアでも最近良く取り上げられていますが、コメントする識者のワクチンに関する知識は、かなり古いものが多いように思います。最新の世界の動向は、真正面から見るべきでしょうね。