「つながる車」に特許リスク(写真=ロイター)
日本経済新聞
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最終製品実装者が、全ての技術、関連特許を把握できるのだろうか。今は、APIで組み合わせでサービスを作る時代。構成技術を全て理解するなんて無理。
仮に標準必須特許に限るとしても、本当に実装必須なのか、特許は無効じゃないかと言う論点もある。
また、最終製品に差し止めを認めるなら寄与率をしっかり見てライセンス料を決めて欲しい。同じ技術を、IoTセンサに使おうが、携帯使おうが、車に使おうが、特許の価値は同じはず。出口サービスの違いで、単体技術のライセンス料が変わることがないことを願いたい。ドイツですからね。
ドイツの特許訴訟は制度が独特で、被告が特許の無効を主張しても、その審議の結果が出るより先に差止が行われるおそれがあるのです。
後になって特許が無効とされれば、もちろん差止も取り消されますが、差止による機会損失はメーカーにとって非常に大きなペナルティとなります。工場が止まるとか、部品ベンダーにも発生する損失を誰が補償するかとか…。
その損失が怖くて、メーカーはドイツでの特許係争で差止が請求されると、早期の和解を探る場合が多いのです。例え訴訟で勝てる公算が高いと思われても。
ダイムラーは自動車メーカーを代表する形で、安易に和解できなかったのかもしれません。今後ほかの自動車メーカーも同様の訴訟に巻き込まれるでしょうから、最初の訴訟が曖昧な和解で終わると、同業他社に迷惑がかかってしまうので。
もちろんコンペチタへの配慮など不要という考え方もありますが、業界を代表するという自負もあるだろうダイムラーには、そういう選択肢は取れなかったのでしょうね。