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まず、アリナミンはビタミンB群の配合薬です。日本のような先進国で暮らしている方にとって、特別な事情がなければ欠乏することがまれなビタミンです。
疲れと関連した広告が並びますが、欠乏のない一般の方がこれを飲んで「疲れに効く」というエビデンスはなく、その有効性は明らかではありません。このため、アリナミンを飲めば大丈夫、と過剰労働をしていてはいけません。休みを取ることこそが大切です。
一方のベンザブロックは抗炎症薬のイブプロフェンを含む配合剤です。イブプロフェンは病院でもよく用いられる解熱・鎮痛薬ですが、配合されるその他の成分に注意が必要です。この薬には、「コデイン」と呼ばれる咳止めと「エフェドリン」と呼ばれる鼻水止めの成分が含まれています。これらの成分により、熱や痛み、咳、鼻水に効くということで「総合感冒薬」となります。
しかし、「コデイン」は医療用麻薬であるモルヒネと、「エフェドリン」は覚醒剤であるアンフェタミンとそれぞれ類似の作用を持ち、ともに乱用の危険性があります。薬剤に含まれる量を数日使う分には問題になることはありませんが、連用、過量服用、乱用は非常に危険であるということも認識しておいてください。
風邪薬を飲まないと調子が悪いとおっしゃり毎日飲んでいるような方が身近にいればぜひ声をかけ、病院受診を勧めてください。
シャイアー買収でパンパンに膨れ上がった有利子負債を返済するために虎の子の資産を売却せざるを得なかったみたいな論調で報道されるのは気の毒ですね。
近年の武田の有価証券報告書や決算説明資料を見たらわかりますが、大衆薬事業については、まーったく触れていません。とうの昔に傍流の事業として位置づけていたことがわかります。
ファイザー、P&G、ダノン、ネスレ、シーメンス・・・といったイケてる企業にとって、長期目線で事業ポートフォリオを入れ替えるためにM&Aを駆使するのがお作法です。
武田にかぎらず日本企業にもこのような動きが広がりつつあることは歓迎したいですよね。
武田は日本企業というよりグローバル企業といった方が適切かもしれませんが、私の中ではラグビー日本代表と同じだと理解しています。
武田製薬は、最近ヒット商品を聞かないですが、世界の製薬会社は規模が大きいです。国際的な競争力の為には、選択と集中が必須ですね。
ファンド文化の遅れが原因なわけですが、日本の良い会社が海外ファンドにさらわれてしまうことこそ論点にした方が良くて、いまだにハゲタカがどうとかM&Aはマネーゲームといった類のリテラシーの低い方が多いのが根っこにある問題な気がしますね。
不思議だが、カルピスみたいにブランドとしては残るんだろうから個人的には影響ないかな。
これまでもそうだろうけど、これからもこんな話がどんどん出てくるんだろうなあ。
大阪発祥とアリナミンブランドの大衆薬事業というこれまでの武田の看板というべきものを手放した格好ですが、既に製薬業界を取り巻く環境を考えれば、現在武田が掲げる消化器、精神神経、がん、希少疾病の重点領域にワクチン、血漿分画製剤の4+2に集中するために必要な変革と見ます。
こうした過去の伝統的な部分の切り離しや外国人取締役が過半を占めることで、「武田はもはや日本企業ではなくなった」との言説はよく耳にしますが、
それはあまりにもノスタルジックに過ぎます。
既に日本が人口減少局面に入った中ではグローバル展開は必須で、武田は「日本国籍のグローバル企業」と化しています。ただ、そうはいっても日本が重要な位置づけであることはあまり変わりません。
基本、規制にがんじがらめの製薬業界にとって新たな試みや提携・連携の際は企業の信頼感に重きが置かれます。武田は日本で長き伝統に支えられトップ企業として君臨してきたため、産官学の連携が容易に構築しえます。同じことを武田が欧米でやろうとしたらそうはいきません。その意味で武田にとって新しい試みをやる時にはフラグシップである日本は極めて重要な実験場です。現武田のクリストフ・ウェバーCEOが日本からの本社移転を繰り返し強く否定するのはそういう理由からだと思われます。
「日本企業ではなくなった」系の発言をする人たちは、もし外資系企業で日本人が能力ではなく日本人というだけで幹部にもなれなかったらどう思うでしょうか?厳しいようですが、この手のノスタルジックな方々は、今現在リモートワークに適応できない時代遅れな方々と一緒です。
選択と集中のための売却でしょうが、従業員はどうなるのでしょう?
・武田が大衆薬子会社の売却検討 アリナミンやベンザ販売(2020年07月06日)
https://newspicks.com/news/5046204/