レナウンのスポンサー選定が難航、再生計画案の提出期限を6ヶ月延長
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こういう難易度の高い案件こそ、リストラクチャリングアドバイザーの腕の見せ所。
スポンサー選定の長期化により、事業価値の毀損が進むことは勿論ですが、一刻を争う予断を許さない事態としての、資金繰りとの一層の戦いに迫られるフェーズに既に突入していると思われ、ますますアドバイザーの真価が問われる局面を迎えているものと推察します。
こういう状況下では、常時、取り得るシナリオオプションがアップデートされ続け、ワーストシナリオもチーム内では既に想定されていると思います。今回の再生計画案の提出期限延長も、その一つのオプション行使にあたるものかと。次なるシナリオオプションとしては、①再延長までの延命措置としてのDIPファイナンサーであるSMBC等からの追加的金融支援が得られるか、②土壇場でのスポンサー登場か、③時間切れで資金ショートか。これらを同時並行的に検討・交渉を進めていくため、全く持って寝れない日々。。
スポンサー候補からすれば有利な条件を一層引き出せる状況にもなり得ますが、事業の再生可能性は時間経過とともに加速度的に比例して難易度が上がりますので、徒らに交渉を先延ばされているというものでもないと思われます。おそらく、今回の想定ストラクチャーがブランドごとの事業譲渡ということであれば、スポンサー候補側においては、資産負債は包括でなく個別承継となるため、対象事業の資産負債を個別に精査した上で、承継範囲に加えるか否かの見極めや、労働者保護手続き等の法定手続の用意に時間を要しているのでしょう。上記はあくまで仮説です。
注目のコメント
20億の融資枠を設定したとはいえ、連結500億超の売上があった会社であることを考えると、秋冬物の仕入又は製造などは難しいし、人件費などの支払ですぐに資金が尽きてしまうだろう。
そうすると6か月はもたないので、スポンサーが決まり次第、民事再生法42条に基づき裁判所の許可を得て、再生計画外で事業譲渡し、再生計画は譲渡代金の一括弁済となるだろう。
ただ、一番の問題はスポンサーが本当につくのかということに尽きる。安ければ買うだろうが、今の状況では相当安い金額でしか売れないだろう。再生計画案の提出期限延長は、しばしばあること。とはいえ、1日も早くスポンサーとの事業譲渡交渉をまとめられなければ、事業価値がさらに劣化してしまいかねない。再建のカギは、やはりスピードにあり
スポンサー選びに少し時間がかかっている、ということであれば、3ヶ月程度の延長かなと思うのですが、6ヶ月というのは少し長いので、スポンサー候補がコロナ下で見通しの立てにくい今回の秋冬の実績と公表されたリストラの効果をある程度確認して、最終意思決定をしたい、と管財人に求めてきたのではないか、と考えました。ステークホルダーも多く、何とか事業継続はできる形で成立まで進んで欲しいです。