生きたクラゲを改造した”探索ロボ”の目を通して 世界の海を旅する未来
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注目のコメント
確かにクラゲは広く海に生息しているが、一つの種類のクラゲの生息域で海のどこまでの範囲をカバーできるかは疑問がある。
主なクラゲは温帯から熱帯の特に沿岸部に多い。鉛直方向の分布についてはあまりデータがないが、電中研(発電所の取水の障害になるらしい)が東京湾のミズクラゲの鉛直分布の調査を行っていて、概ね水深15mくらいまでのようだ。
水中ビデオカメラを用いたミズクラゲの鉛直分布観測
電力中央研究所 2008年
https://criepi.denken.or.jp/jp/kenkikaku/report/detail/V08050.html
また、クラゲは一般にプランクトン(水流に逆えず漂う生物の総称)であって、遊泳能力は高くない上に、泳ぎ方そのものがよくわかっていない(あおり運動と呼ばれる)ので、それを制御して目的の方向に泳がせようとするのは極めて困難だろう。
特定の種のクラゲにセンサーをつけて、その生息域をセンシングすることくらいは出来るかも知れないが、それならばクラゲにセンサーをつける必然性はそれほどない。
動物をサイボーグ化して機械の様に制御するアプローチは、いわゆるBMI(brain machine interface)に類する研究として古くから行われている。
移動(ロコモーション)制御に関しては、原始的な生物の方が制御しやすいと考えられていて、有名な1997年のゴキブリ制御実験に始まり、カブトムシなどの甲虫、爬虫類、ハト、サメなどがあるが、最近は魚のBMIが注目されている。魚の制御の研究自体は、Kashinらの1972年の研究に始まり長年の蓄積がある。主に、1)感覚刺激の制御、2)動作神経の制御、3)中枢神経の制御、のアプローチがある。
海中では魚の方が遊泳能力に優れているので、遠隔操作するサイボーグ動物としては魚類の方がより優れている気がする。
Theory of cyborg: a new approach to fish locomotion control
https://www.biorxiv.org/content/10.1101/621839v2>クラゲには中枢神経系、つまり脳が無いため、他の生き物であれば苦痛であるこのような実験でも、痛覚を知覚しない
なんか残酷なこと言ってるな。まあストレスを感じてないみたいなのでとやかく言いませんが。
クラゲは確かにどこにでもいるし、痛みも感じないから実験には最適なのかもしれません。ただ、クラゲ社会も棲み分けが進んでいて、莫大な種類がいます。一種のクラゲの行動領域はそんなに広くないんじゃないかな。