この連載について
教養を身につけたいけども、忙しすぎて学ぶ時間が取れない。一方で、日々のニュースだけでは、体系的な知識を得られない──。そんなビジネスパーソンに向けて、NewsPicks編集部が月ごとにテーマを設定し、専門家による解説記事をお届けする。週末のひとときで、手軽に「新書一冊分の知識」を体得してほしい。
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Netflix's relatively simple business model involves only one business, its streaming service.
業種
動画配信サービス
時価総額
37.7 兆円
業績
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記事にも書かせて頂きましたが、日本では韓国コンテンツを一定期間のブームとして見る傾向があり、もっとマクロ的に、そしてもっとミクロ的に見てみると更なる気付きがあると思います。
近年はコンテンツの時代だと言っても過言ではないほど、世界的にコンテンツが持つ力がどんどん大きくなってきています。グローバルプラットフォームがしっかりとコンテンツを支えているとも思いますが、ぜひ今回の機会で韓国コンテンツを様々な角度から見て頂けたらと思います。
正直に言いますと、今の日韓関係は残念ながら解決法が見つからないほど複雑になってきており、それに関連するニュースを見るだけでも切なくなります。こういう時に日本で韓国カルチャー・コンテンツに関する関心が高まっていることはとても嬉しいですし、ここに私は光を感じます。そして今だからこそカルチャー・コンテンツで伝えられることがきっとあると信じています。
韓国コンテンツへの関心に心から感謝の気持ちを込めて。ぜひ4回分の連載を楽しく読んで頂けると幸いです。どうぞよろしくお願い致します。
しかし、コロナ下でNetflixを開く機会が増え、ランキングの上位の毎日のように登場する韓国ドラマが目に入るようになり、とうとう重い腰を上げて「愛の不時着」を視聴し始めました。
そうしたら、あまりの面白さに寝食を忘れて一気見してしまい、その勢いで「梨泰院クラス」「タクシー運転手」を視聴し、次のドラマも物色するなど、沼にハマりつつあります。先月の4連休は、ほとんど韓国ドラマを見ただけで終わりました。
(移動の自由が当たり前になった現代において、ヒロインのユン・セリがこぼした「アフリカにも南極にも行けるのに、あなたはよりによって、ここにいるのね」というセリフは、なんと切ないのでしょうか)
そこで今月は、私のような「初心者」の方を対象に、韓国コンテンツのクオリティの秘密、現在を地位を獲得するまでの歴史、当初から世界を狙ったビジネス戦略などを、プロピッカーのカン・ハンナさんに解説いただきます。中上級者の方にも、漠然と感じていたであろう韓国コンテンツの面白さが「言語化」される快感を味わっていただけると思います。
政治的な面では、日韓関係は再び緊張が高まっていますが、コンテンツの価値は色あせません。全4回、ぜひお読みいただければ幸いです。
またパクジニョン氏のコミュニケーション術は「なるほど」である。「アーティストを指導するとき、絶対に人と比べない。厳しい競争世界だから、〔AさんのほうがBさんよりよかった〕と言うのが当たり前の環境にもかかわらず、決してそれをしない。他の人ではなく、本人が出せる最高パフォーマンスと比較してフィードバックする。ダメなときは〔あなたに期待しているからこそ、今回は失望した〕と伝える」。これは人を育てるために必要なことであり、全ての分野に通じると思う。
韓国の地を踏んだ43年前から韓国映画を随分見てきた。この記事の「韓国ドラマの卓越したポイント」に付け加えれば、韓国ドラマ・映画の魅力は、次から次に登場する人物が全ての場面で「本音」を相手にぶつけるという新鮮さではないか。日本人はそんなことはしない。だから日本のドラマはもどかしい。しかし、韓国モノは違う。日本人は驚き、羨ましいと思う。日本女性は「日本の男性はじれったい」と感じ、ハマッてゆく。
反論があるだろう。協定、条約、声明、宣言などに関して、韓国は約束を破ってばかりではないか?「韓国はウソばかりだ。ホントが見当たらない。本音と建前どころではない」などと嫌韓論の最前線で活躍している人々は言うだろう。いえいえ「あらゆる場面で本音を言う」ことと、協定、条約、声明、宣言などで約束したことを覆すことは矛盾していない。パククネ政権の本音と文在寅政権の本音が違うだけ。協定、条約、声明、宣言などで約束したことは、本音に沿った目的を実現するための「小道具」にすぎない。だから簡単に反故にされてしまう。そして「韓国は法治国家ではなくて情治国家だ」という言葉が生まれた。
ここまで考えてみて、日韓関係の修復は難しいことがわかった。
東南アジアでも、2005年前後あたりから韓国ドラマの人気が上昇し、今では日常風景に韓国発のコンテンツや食などのカルチャーが入り込んでいます。TWICEの日本人・台湾人メンバーやBLACKPINKのリサのように外国から、才能のある若い人たちがソウルに行く現象が珍しくなくなりました。もはや、「ヨン様」時代から大きく変貌しました。
なぜ、ここまで超国家的に受け入れられたのか。記事中に4つのポイントがありますが、ドラマでもオーディションでも、登場するだれかに共感できるような作りこみがあります。例えば、ドラマは主役級の登場人物以外も、細かな作りこみがされており、いわば全員が主役の群像劇。視聴者は誰かに自分を投影することができることができます。
毎週日曜日掲載で4回シリーズでお届けします。野村さんから「ハンナさんのプロピッカー新書で韓国コンテンツを組みますが、入りますか?」と連絡があり、即答で「入ります」と応えた渾身の連載、是非、ご覧ください。
①深い物語性、②社会情勢とのマッチ、③現代的なジェンダー感覚
まさにそうだと思います。
①を実現するためには、ある程度の話数や「尺」が必要であり、『愛の不時着』はよいも悪いもドラマなのに1話当たりが映画?みたいな尺でした。(我が家では、1話を2日に分けてみてました)このNetflix時代では、やや当たり前にもなっていますが、主人公、周りの人、設定の意味合いのサイドストーリーや、伏線がしっかり描かれ、それを回収していきます。
②「社会情勢マッチ」は③「現代的ジェンダー感覚」ともリンクするのですが、それをカラーとして全面に押し出していないのが、時代に合っていると感じました。日本ですと、同性愛やトランスジェンダーの人が主役のドラマ!!!みたいなのが全面に押し出される感がありますが、たとえば『梨泰院クラス』ですと、それはあくまで一ファクターでしかありません。色んな人いるよね、その中でこんな人もいて、こんな悩みがあるよね、という位。でも、それが押し付けがましくなくストーリーの中で受け入れやすい。
うちの小3の息子も『梨泰院クラス』を見て「トランスジェンダーってな~に?」とコロナ禍で質問。色んな人がいるんだね、なんで人の事をあれこれ言う人っているんだろうね。
人のヒミツを他人が話していいか悪いか?など家で話すきっかけに。
『愛の不時着』のユン・セリも、たまたま成功している女性の社長という設定というだけで、それの苦悩などが「話の主」ではないのが男女ともにうけている理由だと思います。(ただ、設定から読み取れるメッセージが多々あり、それこそが大事だなと)
「Nizi Project」は、小学生女子の中で大流行。おすすめのダンススタジオはどこですか?とたまに聞かれます。
一方で、この作り方は誰でもできるものであるが、なぜ韓国モノが特にヒットを飛ばせるのかについては言及がないですがそこが一番気になります。昔から言われてますが、常に目線が海外だからなのか、国の政策の影響があるのか、特定の人とか組織とかによって人が育ったのか、などなど日本が参考にできるものがあるのか、その背景が気になりました
世界中にドラマを輸出して、韓国ドラマを観た外国人が韓国に来て、ドラマのロケ地や史跡を熱心に観て、またドラマを観る…という経済循環が確立しています。
韓国で数少ない完璧なビジネスモデルだと理解しています。
①深い物語性、②社会情勢とのマッチ、③現代的なジェンダー感覚
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特に「愛の不時着」ブームは、②の要素が大きいかと思います。ドラマに嵌ってしまうと、北朝鮮のイメージがガラッと変わってしまいます。
ただ、少しやり過ぎたかもしれない…やはり北朝鮮は北朝鮮だからと思っていたら、その通りでした。
Netflix が独占配信をしているKingも、やはり政治的意図が強く、北朝鮮と韓国が一つの国で、北朝鮮のレアメタルで日本より経済大国であるという設定です。これも、やり過ぎかな?と感じています。
という訳で、私は、トッケビ辺りの頃までの、文政権の影響があまりないドラマの方が好きかなぁ…
日本に関しては、ドラマは好きでも今の韓国は嫌いという域まで関係は悪化していて、ドラマの神通力は今は通用しないという現実は忘れてはいけないポイントだと思います。
親北朝鮮の時勢において北朝鮮の方が日本を共通の敵とすることで韓国を応援する。日本人的には複雑なものの、よくできてるなぁと思いました。
そして韓国ドラマといえばPPL(プロダクトプレイスメント)。ドラマ内のネイティブ広告。
たびたび登場するチキン店 ジェネシスBBQはバカ売れしているそう。
スポンサーのためにチキン店を主要シーンの舞台にしたり、高級時計を思い出の品にしたり、裏側を知るとやりすぎ感もあるものの、広告が嫌われる時代において絶大な効果を誇る手法です。
書いてたらチキン食べたくなってきた
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笹塚で食べられるようです
https://ameblo.jp/mixxjuice0303/entry-12593999614.html
このリアリティ追求はハンパじゃないですね~。
日本の(嘘だらけの)弁護士ドラマとは大違いです。
(一度、友人に「お前リーガルハイのようなことやってるのか?」と訊ねられ、大笑いしてしまいました)
その他の要素も納得です。
世界に通用するコンテンツだと、高く評価しています。