香港、立法会選挙を1年延期 コロナ拡大で緊急法適用
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前回の覆面規制の時に続き、またもや「緊急情況規例條例」を持ち出して来ました。
元々のイギリス統治時代に定められた法律ですが、今回は241L章に定める立法開放選挙の日程延期条項を適用するとのこと。
法的に疑念が残るのは、何をもって緊急時と判断するのか、恣意的な判断が介入する余地がある点です。
また、高度な自治を保障されているにも関わらず、全人代常委会の判断が必要になるなっており、民主派の反発は必至です。中国としては、秋の立法会選挙で民主派が万が一にも過半数を占めることがないように、香港国家安全維持法を成立させた。もともと立法会の選挙の仕組み上、民主派が勝利することはまず不可能な中で、万全の体制を敷いたわけであり、立法会選挙を恐れて1年も延期するというのは、ちょっと腑に落ちない。香港では30日の過去最多の149人、31日も121人の新規感染者が出ている。これは、コロナ対策と受け止めるべきだろうか。
敢えて深読みするなら、台湾問題が8月以降でまた緊張感を高めそうな気配である。李登輝元総統がお亡くなりになり、台湾では民主化、中国からの独立への機運が再び高まっている。中国サイドも「台湾独立は袋小路だ」と昨日けん制している。こうした中で、先般の米国の国防権限法では、今年の8/17からの大規模な軍事演習(リムパック)に台湾招聘の予算を盛り込み、承認された。台湾が招へいに応じるなら、米中台の関係は緊張化するだろう。そうした台湾での民主化運動の再燃に呼応して、その直後に香港で立法会選挙が開催されるとしたら、国際社会の目も一段と厳しくなることが想定される。そのために、1年も選挙を延期すると判断したのかもしれない。推測であるが・・・。